6両 大変です。 ページ8
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―1週間後
「あ、ふぁ、ぁぁ…」
『あ、起きました?』
「…?!」
朝おうちのベッドで目が覚めたら、目の前に空狐さんがいて、びっくりしてベッドから落ちちゃった。
『す、すみません!大丈夫ですか?』
「だ、大丈夫です…」
『A様ーっ!』
「佯」
『亮さんは一体どちらに?』
「まだ家じゃない…?そんなことよりどうして私の家に来たの…?」
『実は途中で道に迷ってしまったんです。戻ろうにも戻れないし、私たちは主が呼び出してくれなければ主の元へ帰ることもできない。そのときにたまたま見つけたんです!』
「そういえばそうだったね…うん、いいよ。仕方ないね。佯お疲れ様」
佯の頭を撫でてあげたら佯が喜んだ。足パタパタしてて可愛い。
そうだよね…基本見つかりやすいからな、『私』は。
「ところで、偵察の結果は?」
『先程言った通りです。道に迷いました』
「1週間も?」
首を傾げていると、空狐さんが静かな口調で語りかけてくれた。
『正確には森へつながる道が、途中で閉ざされてしまったのです』
「!それは…」
『A様が思っていることであっています』
そんな…最悪だ。
こんなことあっていいの?
「掛まくも畏き伊邪那岐大神筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に禊祓へ給ひし時に成ませる祓戸大神等諸諸の禍事罪穢有むをば祓へ給ひ清め給へと白す事を聞食せと恐み恐も白す」
早口で一気に祝詞を唱える。
ぽうっと現れた金色の光。
『お呼びかな、我が主よ』
「お願い、今すぐ亮ちゃんを呼び起こして。それとみゆも」
『承知した。やはり気付かれたか』
「今聞いてなんとなく察した。何が起こっているの?」
『主に分からないことが私に分かるわけがない』
伊邪那岐に言われて思わずたじろぐ。
おかしいよ。
なんでみんな私を『崇める』の。
私は神でもなんでもないのに。
ただの人間なのに。
あの人の『血』を継いでいるから?
視界が少し揺らいだ時。
携帯がけたたましく鳴り始めた。び、びっくりした…朝からびっくりすることしかないよぅ…。
「もしもし?」
『もしもしA?ちょっと。どういうことなの?』
「亮ちゃんだ」
『亮さん?!』
『佯うるさい』
『ぬぁっ?!』
「あのね、もしかしたら『第四の扉』が開かれたかもしれない」
『え?嘘だろ?』
「本当。だって、佯と空狐さんが森へ帰れなかったんだもの」
『何それ…』
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サラ - 続きキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!これからも頑張って下さい! (2015年3月21日 22時) (レス) id: 791174cba6 (このIDを非表示/違反報告)
Ray(プロフ) - 管理人からです。諸事情により3月中旬まで、現在書かせていただいている作品すべて更新停止とさせていただきます。大変申し訳ございません。 (2015年1月12日 14時) (レス) id: fe92bef5af (このIDを非表示/違反報告)
サラ - こんにちは!!こっちのパロディもいいですねぇ…。今思ったけど、私すごいたくさん歪さんの小説に顔出してる気がする…。うっとおしいと思ってたらすみません! (2015年1月4日 22時) (レス) id: 791174cba6 (このIDを非表示/違反報告)
白(びゃく)(プロフ) - 美味しいよもぐもぐなんだこれ最高だよもぐもぐ滾るよもぐもぐ((さっそく現れる白です (2015年1月3日 22時) (レス) id: 72a5017d73 (このIDを非表示/違反報告)
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