mission48 ページ9
朱桜司side
ふと朝日が差し込んで目を覚める。
昨夜は泣き疲れていたからか、少し寝すぎたみたいですね。
(今日、先輩方にKnightsを抜ける事をしっかりお伝えしないと…)
怠い体を引きづり、廊下へ出ようと扉を開けると、
鳴上「司ちゃんおはよう♡」
何故か鳴上先輩がいた。
朱桜「…おはようございます、鳴上先輩。」
鳴上先輩もリビングへ向かうところだったのでしょう。
何も喋らずとも2人とも無言で同じ場所へと歩みを進める。
(…Knightsを抜ける事、リビングに入る前に鳴上先輩に話しておきましょうか…)
なんとなく、鳴上先輩には今知っておいて欲しいと思った。
私が口を開こうとすると、待っていたかのように鳴上先輩が声をあげる。
鳴上「昨日のAちゃんとの会話、少し聞かせてもらったわ。」
朱桜「!?」
鳴上先輩はリビングに向かう足を止め、そのまま言葉を続ける。
鳴上「…盗み聞きなんてしちゃってごめんなさいね。断片的にしか聞いてなかったけど、司ちゃんが昨日の事で責任を感じてKnightsを辞めようとしているのは知ってるわ。」
朱桜「…」
鳴上「司ちゃんがAちゃんに過去を話したというのもAちゃんから聞いたわ。」
朱桜「…私がKnightsを辞めようとしていることを知っているのは鳴上先輩の他にもいますか…?」
そう聞くと鳴上先輩は首を傾げる。
鳴上「さぁ…?アタシは盗み聞きした事を誰にも言ってないのよね。だからアタシ以外司ちゃんがKnightsを抜ける事を知ってる人は多分いないと思うわ。…薄々察してる人はいるかもだけど。」
そう言って、鳴上先輩は再びリビングに向かって歩き始めてしまった。
そして、リビングの扉の前まで行くと鳴上先輩は扉を開けずに口を開いた。
鳴上「司ちゃん。」
朱桜「は、はい。」
鳴上「この扉の先を見ても、アナタはKnightsを抜けたいと言えるのかしらね?」
え?
朱桜「それは…どういう…」
鳴上先輩は質問には答えずにニコリと微笑むとリビングの扉を開いた。
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作者名:リューゲ | 作成日時:2022年8月1日 20時