【カゲプロ】裏切り者の新団員の妹は感情皆無のはずの殺戮少女。

第33話 「大嫌いだ」 ページ35

バァンと扉を叩きつけるように開け、目の前のふたりを睨みつける。






ク「嘘だろ？」






クロハは驚いているし、







？「Aちゃん…！」






奴は歓喜の笑みを浮かべている。








ああ、虫唾が走る。








あ「みんなに、手を出したりしてないよね？」








ゆっくりと、みんなとクロハたちの間に入る。








奴は笑顔を浮かべたまま、頷いた。








？「Aちゃんが僕のものになってくれるならこいつらには手を出さないよ？」








ほら、そう言うと思った。







正直に口調が昔に戻っているけれど、負けてられない。








あ「あんた、もう出て来てたの」






睨みつける。








あ「あんたのせいだよ。

あんたがソナタを殺したんだよ。

通り魔だって、なんの関係もない人たちを殺した！

罪の重みを感じたことはないの！





遥大！」








名前を呼べばまた更に嬉しそうにする。








遥大「罪の重みなんて僕には感じない。


僕にはAちゃんしかないんだ…




ねぇ、僕と一緒に行こう…


僕とふたりきりで…」









あ「黙れ！」









お前は









あの日、俺の大切な人の命を奪った。





数日前、関係ない人の命を奪った。








今日、大切な人たちの命を奪おうとした。









その罪は大きいよ。









そして、重いよ。









あ「ねぇ、遥大」









遥大「なに？」






その表情も、声も、目も、仕草も、全部＿＿＿＿









あ「大嫌いだ」






真っ赤に染めた目を開いた。

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