【忍たま×リボーン】うちの義兄は人間じゃない〜ヴァリアー編パート２〜【妖怪パロ】

１９８標的　勝利確定の段 ページ48

「ザンザス様。貴方を失格としボンゴレリングを没収します」

「チェル、ベロ……おま、え達の……望み通りだ……予言が当たり……満足か……」

「お言葉ですが。これは我々の望みでも予言でもありません……全ては決まっていた事、貴方は役割を終えたのです」


ザンザスさんの頬に手を添えながらそう言うチェルベッロ機関に「タヌキが」とだけ言い残し気を失った。
そんな彼に「お疲れ様でした」と伝えると、チェルベッロ機関は私達のほうに視線を向ける。


「それではリング争奪戦を終了し、全ての結果を発表します。ザンザス様の失格により大空戦の勝者は沢田綱吉氏。よってボンゴレの次期後継者となるのは沢田綱吉氏とその守護者六名、そして月の守護者は秋月A様です」


チェルベッロ機関がそう言うと、獄寺君達の表情が柔らかくなり笑みがこぼれる。
勿論、私も顔が綻ぶのがわかる。
あの雲雀さんですら、ふぅと小さく息を吐いている。


「十代目!?」

「ツナ」


獄寺君と山本君達の声に振り返ると、沢田君が地面に突っ伏しているのが目に入った。
私はすぐに駆けより、脈を見たりして様子を見る。


「……大丈夫。眠っているだけ見たいだし心配ないよ」

「そ、そうか。ってお前! ザンザスの件について説明してもらおうか!」

「おい獄寺!」

「あぁ……説明いる?」

「いるに決まってんだろーが!」


山本君が押さえてなければ私に掴みかかっていただろう獄寺君がジタバタとくってかかってくる。
とうに姿を消した兄さんたが私の頭上で射るように獄寺君を睨みつけ、今にも攻撃しそうな兄さんを抑えつつ私は口を開いた。


「私は、この戦いでザンザスさん達が勝てば私はザンザスさんの月の守護者になるよう言われてたんだよ。多分、私のこの能力に目を付けたんだと思う。ただ、それだけだよ」


本当は私と初代月の守護者を重ねていたからなんだけど、ザンザスさんの名誉のため黙っておくことにしよう。
決して、面倒くさいとかそんな事は思っていない。


私の答えに満足したのか、獄寺君は落ち着きを取り戻しいつもの調子に戻った。


その後、ボンゴレが寄越した医療班がザンザスさん達を連れて行き、私達はそれぞれ家路へと帰ることになった。


それぞれ帰路につく中、私はふとあることを思いだし雑渡さんの方へ向かった。

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