◆ ページ19
どくどくと、心臓が煩くなるのが分かる。とにかくあの場から離れたくて必死だった。
「ちょ、どうしたのA。急に走り出したりなんかして」
私を追いかけてきた友人が不安そうに私の顔を覗いてくる。私は何でもないよ、と言うが全然何でもなくないし何なら冷や汗だって流れてきている。
しかしまさか実の兄に束縛されている、だなんて言えるはずもなく友人を促して移動先の教室へと入っていった。
心做しか、背後からあの真っ赤な瞳がこちらを睨んでいるような気がした。
￣￣￣￣￣￣
授業が終わって教室へと戻る途中、私は何度も坂田が現れるんじゃないかと怯えていたが、結局自分の教室があるフロアに来ても彼の姿は見えなかった。
良かった。私の考えすぎかも。
ｰｰそんな風にほっとした次の瞬間。
「あっいました！A〜坂田先輩呼んでるよ！」
クラスの子が私の姿を捉えた瞬間隣にいる人物と私に声をかけた。
その『坂田』の言葉と姿に背中がぞくり、とした。
「ありがとなーわざわざ呼んでくれて」
「いえいえ、いいんですよ！あーいいなぁA！こんなカッコイイお兄さんいて！」
彼はその子にニコッと笑いかけるとこちらを向いて「大事な話やから、ちょっと二人で話せへん？」と聞いてくる。
いや、それには語弊がある。彼は最初から私に拒否権など持たせてない。その証拠に口は笑っているのに瞳のあの綺麗な赤は濁った赤となっていた。
黙って彼について行くとやがて屋上へと繋がる階段の踊り場まで来させられた。
「ここでええやろ」
「え？…きゃっ」
坂田は思いきり私を壁に押し付けた。手加減なんてしていなくドンッと鈍い音が出るが全く気にしてない様子で私の手首を壁に縫い付ける。
「ほんまにお前は…！他の男と話すな、って何回言わせたら気が済むんや…！」
ギリギリっと手首に込める力が強くなり思わず顔を歪ませた。
すると彼は途端に弱々しい声に変わった。
「A痛い？ごめんなぁ。でも今手を離したら何処かに行ってしまいそうで怖いんや…。
ごめん、ごめんなA。でも本当にAのことが好きなんや。大好き。愛してる。
なぁA、俺達何で兄妹なんやろうな。
Aと兄妹になんてなりたかなかった。そしたら俺は…」
その先は何も言ってこなかった。私も何も言わなかった。私は彼の気持ちに応えられないから。
重たい沈黙が、私達の心情を表しているようでただ憎たらしかった。
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可愛い後輩ちゃん - なるちゃんの口調そっくりすぎるwwwww🍥🍥 (2022年3月27日 13時) (
レス) id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅー - まふまふさんの監禁系お願いします！ (2022年2月13日 11時) (レス) @page25 id: 67f46d50a0 (このIDを非表示/違反報告)
月花月 - リクエストです、坂田さんの閉じ込める系お願いします (2020年7月6日 21時) (レス) id: fc0fb56c2a (このIDを非表示/違反報告)
蒼空@リス(プロフ) - いきなりですがリクエスト失礼します、志麻さんで服従系ヤンデレをお願いします！！ (2019年7月28日 6時) (レス) id: 9910aa95ba (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - きゃらめるさん» 承りました!!元々、まふまふさん視点は考えてはいたのですが、都合上、本編に載せることが出来なかったので、載せる機会を与えてくださりありがとうございます…!!のろのろ更新ですが、精一杯頑張りますので、宜しければまた見て下さると嬉しいです〜!! (2019年2月14日 0時) (レス) id: 54c8766224 (このIDを非表示/違反報告)
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