禁断の束縛/あほの坂田 ページ18
兄妹愛が含まれています。苦手な方は閲覧注意です。
￣￣￣￣￣￣
「A、今日何で俺以外の男といたん」
「…委員会のことで、話さなきゃいけなかったから」
そう言うと坂田はいかにも不服そうな表情を浮かべた。
「他の男と話すぐらいなら、委員会なんて辞めてまえばええのに」
そんなこと出来る訳ないでしょ、って言ってやりたいが変に刺激させるのを避けるためぐっと堪えた。
いつからこんな風になってしまったんだろう。虚ろな目をした坂田をボーッと見つめながら思った。
坂田は私の兄。しかし彼は私がお兄ちゃん呼びをするのを嫌い名前で呼ばせる。
その頃からだろうか、坂田が私を束縛するようになったのは。
坂田は私が他の男の人と接するのをすごく嫌がる。それなら彼の見えないところで、なんて思うかもしれないが、私と坂田は同じ高校なので、今みたいにバレることが多いのだ。
「…ごめんね坂田。でも私には坂田だけだよ」
そう言うと彼は嬉しそうに「俺もやで」と言って目を細めた。
￣￣￣￣￣￣
あれから極力、というか絶対に他の男と話さない、という約束をさせられ解放された。
「A〜どうしたの？顔色悪いよ？」
「い、いや大丈夫」
本当は全然大丈夫なんかじゃないのだけれど。
友人にあははと苦笑いをして前を向くと思わず顔をしかめた。
移動教室のため友人と歩いていると坂田の教室があるフロアに来てしまったのだ。本当なら回れ右をして別の道を通りたいが、生憎時間もなく、目的地までの一番の近道がこのフロアを通ることだ。
…仕方ない、坂田と会わないようにすればいいか。そう思った時誰かに正面から勢いよくぶつかり床に尻餅をついた。
「いった…」
「A!?大丈夫!?」
「うわあ、悪ぃ！大丈夫か!?」
焦った様子をしたその人は慌てて私の元へ来た。
茶髪で前髪をセンター分けにしていて、綺麗なエメラルドの色をした瞳をした人だった。
「ほんとごめんな！前見てなくて〜！」
そう言うと彼はこちらに手を差し出した。立たせてくれるつもりなのだろうか。
思わず手を出しそうになって、ハッとしてすぐ引っ込めた。
この人は、どう考えても男の人だったから。
「いえ、大丈夫ですから」
あえて突き放すような態度をしてそこから逃げるように小走りをしてそのフロアを抜けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 531人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
可愛い後輩ちゃん - なるちゃんの口調そっくりすぎるwwwww🍥🍥 (2022年3月27日 13時) (
レス) id: 28b1a8c3b0 (このIDを非表示/違反報告)
りゅー - まふまふさんの監禁系お願いします！ (2022年2月13日 11時) (レス) @page25 id: 67f46d50a0 (このIDを非表示/違反報告)
月花月 - リクエストです、坂田さんの閉じ込める系お願いします (2020年7月6日 21時) (レス) id: fc0fb56c2a (このIDを非表示/違反報告)
蒼空@リス(プロフ) - いきなりですがリクエスト失礼します、志麻さんで服従系ヤンデレをお願いします！！ (2019年7月28日 6時) (レス) id: 9910aa95ba (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - きゃらめるさん» 承りました!!元々、まふまふさん視点は考えてはいたのですが、都合上、本編に載せることが出来なかったので、載せる機会を与えてくださりありがとうございます…!!のろのろ更新ですが、精一杯頑張りますので、宜しければまた見て下さると嬉しいです〜!! (2019年2月14日 0時) (レス) id: 54c8766224 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
