気になるあのコ ページ11
ギンがAの名前を出すと、イヅルはほんの一瞬だが返事に詰まった。しかし、ギンはその一瞬を見逃さなかった
イ「彼女は…」
イヅルは救いを求めるような視線を冬獅郎に向ける
日「あいつだって怪我を負ってんだ。お前も知ってんだろ?…どっかの部屋で寝てんじゃねえのか?」
ごもるイヅルとは対照に、冬獅郎は淡々と言った
イ「……」
流石だ、日番谷隊長は……僕ならきっと誤魔化せなかった…
ギ「……ほんまに…?Aは今どこに…」
あぁ、駄目だ。やっぱり市丸隊長は勘が良すぎる…
日「んな事より、まずはてめぇのこと考えたらどうだ?市丸。とりあえずその体治さねぇと、会えるもんにも会えねぇだろ。」
ギ「…」
…正論やな。ほんまは今すぐ会いに行きたいし、気になってしゃァないけど……まずは一人で歩けるまで回復した方が良さそうや
ギ「はぁ…」
諦めたように、ギンはボフッと枕に頭を預けた
日「……」
冬獅郎はギンのその様子を見ると、十番隊舎に戻ろうとした
ギ「十番隊長さん。」
冬獅郎はピタッと足を止める
日「なんだ。」
ギ「一つだけ聞きたいんやけど……Aは、無事なんやね…?」
日「…てめぇの目で確かめるんだな。」
冬獅郎はギンと目を合わさずに答えた
ギ「…そうか……おおきにな、十番隊長さん。」
冬獅郎はフンッと照れ臭そうに鼻で笑うと十番隊舎へと帰って行った。部屋には、ギンとイヅルだけが残される
イ「…市丸隊長……本当に良かったです。…戻って来てくれて…」
イヅルは眉毛をはの字に曲げて笑った
ギ「迷惑かけたな、イヅル…」
イ「でも、僕……市丸隊長は必ず戻ってくると信じてましたよ。Aくんにも言われました…僕は僕なりに、市丸隊長の事を信じてあげて欲しい、と…」
ギ「…」
イ「明確な根拠は何一つ無かったけど、Aくんが言うことは…何故か信じられる気がしたんです。だから、市丸隊長は僕等を裏切ってなんか無いって、思えたんです。」
ギンは昔を思い出し、微笑んだ
ギ「確かに、Aの言葉はやけに説得力があるな……実はな?ボクも昔、Aの言葉に助けられとるんよ。」
一人で藍染狙ってて、心が闇に飲まれそうになってた時…Aに"味方"やて言われて、どんだけ嬉しかったか…
イ「市丸隊長も、なんですか…?」
なんやかんやで、ボクらがまたこうしてここにおれるんは、Aのおかげやな
イ「やっぱり僕等には、Aくんが必要なんですね…」
ギ「…そうやね。」
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純 - 一言しか言えねぇ……しんどかったです (2018年9月12日 16時) (レス) id: cfb4ebe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
琥珀(プロフ) - 感動しました!!ギン素敵です。この作品大好きです(*´˘`*) (2017年9月13日 22時) (レス) id: f1cdc6bf1b (このIDを非表示/違反報告)
あかねっち - めっちゃくちゃ感動しました!(;_;)ギンかっこよすぎます!!また作者様の書くギンの小説読みたいです!!!! (2017年2月14日 1時) (レス) id: 7d3b3da003 (このIDを非表示/違反報告)
K&T(プロフ) - めっちゃ感動しました!号泣しました! (2017年2月4日 18時) (レス) id: 8b3fcbbfb9 (このIDを非表示/違反報告)
花音 - めっちゃ号泣しました(泣) (2016年8月15日 20時) (レス) id: 4e104a5374 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:わっふる | 作成日時:2014年6月11日 13時