【あんスタ】白の流星は暗躍する２【流星隊】

旅支度 ２ ページ39

日々樹先輩と話した日からしばらくして。
教室で、大神晃牙に話しかけられた。
……そういえば、あんまり話す機会もなかったな。


「おい。……理詩央だったよな」

「そうだよ、大神晃牙くん」


こう見えても優しい大神晃牙は、少しだけ申し訳なさそうに俺に問いかけてきた。


「あー……朔間先輩についてなんだけどよ」

「朔間先輩？ ……ああ」


そういえば、あの革命後からまた海外に行ってたっけか。

確かに、年も明けたというのに、一度も顔を見ていない。


「どこに行ったか、とか。いつ頃帰ってくるか、とか……知らねぇか？」


ふーむ。
まあ少なくともそろそろ帰ってくるだろう。
乙狩アドニスは兎も角、羽風薫も引き入れてUNDEADを作らなければいけないわけだし。


「少なくとも今学期中には帰ってくると思うよ。朔間先輩、留年するだろうし。」

「はぁ！？ 留年だと！？」


あ、気付いてなかったのか。
まあ、三月には卒業してしまうから、普段あまり人と口を聞かない彼も俺に尋ねてきたのだろう。
逆先くんは会おうとしても会えないだろうし、ツンデレの朔間くんは多分最近……“兄”を嫌いになっただろうから。


「姉妹校への留学って言っても、卒業可能な日数の出席はしてないだろうしねぇ。
それに多分……あの人もそう望んでるよ」


悪と罵られた奇人についてきた、愚かな“子どもたち”。
きっとあの五人は──君達のことを、何よりも大切にしているからね。

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