薬草学 ページ6
授業の前に、大広間で朝食を摂っていると、アリシアがじっと配られた時間割りを見ていた。
Aが声を掛けると、アリシアはビクッと肩を震わせた。
そ、そんなびっくりしなくても……。
「どうしたの、じっと時間割り見て」
「あ、えと……。ロックハート先生の授業がその……」
そう答えるアリシアの頬はかなり赤い。
この反応知ってる。ハーマイオニーがロックハートの授業について、語る時のアレだ。
アリシア、貴女もか……。
1限目は、薬草学だった。
マンドレイクの植え替えをすると言う内容で、スプラウト先生から説明を受けた後、3人グループで行なうことになった。
Aのグループは、アリシアとザビニ。
鉢からマンドレイクを引き抜くと、大声で泣き喚くマンドレイクが土から出て来た。
見た目が太く、目が大きい。なんだかまるで。
「おっさんみたいなマンドレイク!」
「あ、なんだって?」
出来るだけマンドレイクの鳴き声に負けない様言ったつもりだが、なんせ周りがマンドレイクの大きな鳴き声に包まれているのだ。
おまけに鳴き声を聞いて、気絶しない様耳当ても付けているしで、ザビニには聞こえなかった様だ。
Aはなんでもないと言って、マンドレイクを鉢植えに入れ替えた。
32人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カプチーノ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/shazam03271/
作成日時:2020年6月14日 8時