彼女side7 ページ7
目が覚めるとやっぱり一人だった。
ベッドから起き上がり
設定されたアラームを消し、
シャワーを浴び、バスローブを羽織ると、
丁度ベルが鳴った。
部屋のドアを開けるとホテルスタッフが
クリー二ングした私の洋服と、ブランドものの紙バッグを右手に持ち、
左手に朝食を乗せたワゴンを持って、部屋に入っきた。
そして荷物を置くと、いつも通りの爽やかな笑顔を残して出て行く。
彼の”贈り物”であるブランドものの紙バッグから
高い洋服を手にとり、
着替えようとして、
止めた。
クリーニングされた昨日と同じ服を着た。
食事は、
やっぱりいつも通り私の好きな苺と
今日はきれいな三日月型のオムレツがお皿に乗っていたけれど…
食事には手を付けず、
珈琲だけ飲んで出ていこうとして、
でも
珈琲を飲んでいるうちに
食べ物に悪意は無い、
粗末にしては駄目だと思い直し、朝食が乗ったワゴンをソファに持って行き、
ソファ前のローテーブルに食事を並べ、そこで食べた。
いつものテーブルで食べなかったのは、
きっとそこにあるであろうメモを見つけたくなかったから。
朝食は今までこのホテルで一人食べたものの中で一番美味しく感じた。
こんな清々しい気持ちでこのホテルを出るのは初めてだと思いながら
フロントにカードキーを返した。
会社に着くと
やっぱりと言うべきか、
甘ったるい声で
後輩が話しかけて来た。
後輩「えーっっ先輩、もしかして昨日と同じ服ですかぁ？」
貴方「そうだよ」
さらりと答えると
後輩はにんまり笑って
後輩「朝帰りですかぁ？ラブラブなんですねー良いなぁ」
そう言って羨ましそうに見つめる彼女に
貴方「全然！もう会わないし」
と、すっぱり言った。
後輩は私が新作のブランド服を着て来た時よりもワクワクした顔で
後輩「え！彼氏と別れたんですか！？」
と、その話を聞きたげに聞いてくる。
でもその話はしない。
丁度始業時間にもなったしね。
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紅の翼(プロフ) - 私、カンナさんの書く今吉さんが大好きで、よく作品を拝見させていただいております。今回の今吉さんは、心配症でかわいかったです！それにストーリーに感動しちゃって涙が止まらないです。 (2015年10月25日 7時) (
レス) id: d4a422a93a (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - ずなさん» うわわありがとうございます＾＾涙はそのままに。こんなお話に使うのもったいないですからね！でもほんと嬉しいです。 (2014年10月18日 21時) (レス) id: 72bd11956a (このIDを非表示/違反報告)
カンナ(プロフ) - ハルさん» そんな、涙の無駄遣いせんでください。でも嬉しいです。ありがとうございます＾＾ (2014年10月18日 20時) (レス) id: 72bd11956a (このIDを非表示/違反報告)
ずな(プロフ) - すごく感動しました！涙がでてきそうになりました！ (2014年10月6日 5時) (レス) id: 6cd389a553 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - やばい…今一気に読んで泣いとります(｡･ω･`)ええ話や… (2014年10月5日 22時) (レス) id: 9e38736b93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カンナ | 作成日時：2014年9月27日 23時
