第65話 ページ23
Aside
道場の縁側に人影が見えた
あれま先客がいたか
しょうがない、別のところで飲もう
「待ちたまえ」
呼び止められ振り返ると、理知的な雰囲気をかもし出す銀縁の眼鏡の中の黒い目こちらを見つめていた
A「伊東さん?」
伊東「A君、せっかくだから君も一緒に飲まないか」
伊東さんはとっくりを持ち上げて言った
断る理由もなかったので誘いに乗ることにした
私は伊東さんの隣に座り、持ってきた日本酒瓶からグラスにお酒を注ぎグイッと飲みほした
それを見た伊東さんは目を丸くして
伊東「君は酒が強いのだな、先程の宴会でもかなり飲んでいたというのに」
A「私は飲み比べをすれば隊士の誰にも負けませんから。伊東さんもおちょこなんかでチビチビ飲まないでグイッといったらどうです?」
伊東「フッ…僕は質素に飲むのが好きなんだよ」
そんなこと言ってホントは下戸予備軍だったりして
A「ふーん…そういえば宴の主役がこんな所に居ていいんですか」
伊東「あのような賑やかな宴はどうも慣れていないのだよ、それに僕が居なかろうと勝手に盛り上がってくれるだろう」
A「それは言えてますね」
あ、と伊東さんは声を漏らすと神妙な顔つきで
伊東「風の噂で聞いたのだかこの道場は何やらいわくつきの場所らしい…」
あ、あの…いきなり何を言い出すつもりですか
それ以上は言わなくて良いですからね、てか言うな
伊東「昔この地に古い御堂があってね、戦の時代には多くの落ち武者が逃げ延びて来て息絶え、今もその怨念が根強く残っている…とか」
初耳ですよ!?
えっ…私4年も何も知らずに過ごしてたのかよ
呪われたりしないかな??いや…もう既に…いやァァァ自分で言ってさらに怖くなったァァァ
ふっ…と伊東さんの頬が緩み
伊東「フハハハハッ冗談だ」
……
A「殴られるか蹴られるか選べや」
伊東「すまない…気を悪くさせてしまったな、篠原君にA君がこの手の話が苦手だと言っていたのを思い出してついからかってしまった」
オイ篠原、ザキとキャラ被ってるくせに余計なこと言うんじゃねーよ←
A「はぁ…酔いがすっかり冷めちゃいましたよ。伊東さんって冗談とか言うんですね、てっきり私は剣術と頭脳だけが取り柄のインテリ眼鏡だと思ってました」
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にわとり - 夢花さん» コメントありがとうございます。最近ヒット数が伸び悩んでて心折れかけてましたがやる気出ました!更新できるように頑張りますね (2021年10月16日 16時) (レス) id: 51eaf90329 (このIDを非表示/違反報告)
夢花(プロフ) - 初めまして!面白くてここ迄読んでしまいました!!!好きです!!! (2021年10月10日 13時) (レス) @page4 id: 78d9e81099 (このIDを非表示/違反報告)
にわとり - シディアさん» 見ましたよ〜本当にありがとうございました (2021年9月10日 16時) (レス) id: addc08b0cf (このIDを非表示/違反報告)
シディア - あの作品紹介ホムペ作りました! https://uranai.nosv.org/u.php/hp/Sidia/ です。確認して下さい!他のかたの作品も面白いので読んで見てください! (2021年9月10日 16時) (レス) id: ff9c05994d (このIDを非表示/違反報告)
シディア - 早速書かせていただきますね。書き終えたらURL貼ります! (2021年9月10日 16時) (レス) id: ff9c05994d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にわとり | 作成日時:2021年8月10日 10時