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【Aside】
折原先生、千里って名前なんだ……。
名前呼ぶってお仕置きだから呼んだのに、
折原先生は私が呼んだ瞬間クルッと後ろを向いてしまった。
なんか、拒否されたみたいでチクッと胸が痛んだ。
「あの、先生……」
なんて言ったらいいかわからなくて、呼んだけど言葉に詰まってしまう。
「なんや?」
「えと……ごめんなさい」
結局出たのは謝罪の言葉。
「なんで、謝るん?」
「だって、私が名前呼んで…それで……」
「別に、怒ってるとかじゃねぇから。
ただ、ちょっと……」
こっちを向いた折原先生の頬が心なしか赤い気がした。
まさか……照れてるの?
でも、まさかそんなワケ……。
そう思うけど、赤くなってる頬とか言葉に詰まってるのをみるとそうとしか思えなくなった。
「ふふっ、折原先生でも照れるんだね!」
「……うるせーな、当たり前やろ。
好きな女に呼ばれたら誰だって照れるに決まってんだろ……っ」
照れながらそう言う先生だけど、今ので今度は私が照れてしまう。
「せ、先生……っ」
照れるけど、やっぱり私が好きなのは彼方くんで……。
なんだか、折原先生に悪いってゆうかなんとも言えない気持ちになる。
私は、折原先生のことどう思ってるのかな……?
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