二元恋立方程式【まふまふ】 (ページ12)

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｢ん・・・｣

先生は私の声に気付いたのか､寝返りを打ちつつ目をゆっくりと開く｡

でも､その目は明らかに半開きで寝惚けているのがすぐにわかった｡

｢先生､御飯冷めちゃうから起きて｣

そう言っても先生は無反応で､私の目を虚ろな瞳で見つめるだけだった｡

でも､あまりにも妖艶なその瞳に私は思わず見入ってしまい､先生の手が伸びてくるのに瞬時に気付けなかった｡

｢せんせっ…!?｣

そう呼んだのと同時に先生の手が私の手首を掴み引っ張られる｡

そして…､唇に当たる柔らかい感触｡

気付いたら…

キスされてた｡

｢んぅっ…｣

しかも､優しいキスなんてもんじゃない｡

食いつかれるようなそのキスに私の思考は完全にストップ｡

先生の手は私の手首と後頭部を捉えていて動こうにも動けない｡

徐々にキスは深まり､先生の舌が私の口内を侵していく｡

｢せ…んんっ…｣

気付けば､私の視界は反転しベッドの上｡

先生はお構いなく､私に口付ける｡

｢ん…はぁ…｣

唇を離した瞬間､自分の息遣いが相当荒い事に気付くと同時に先生は私の首に顔を埋める｡

拒否しようとしても私の両手はいつの間にかベッドの上に縫い付けられていて抵抗さえ出来ない｡