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IBARA
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「ほら、そこに立ちなよ」と、
Aさんが俺に向かって
スマホのカメラを向ける。
そこというのは、
【秀越学園卒業式】と
掲げられた立て看板のこと。
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七「いや、結構ですよ」
「なんで?いいじゃん?」
七「間に合っています」
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そんな恥ずかしいことができるか。
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Aさんには申し訳ないが
内心、そう思っていると。
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「じゃあ、私も一緒に入る」
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七「えっ…」
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不意にAさんが俺に顔を寄せてきて。
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カシャカシャとインカメラのシャッターが
何度か切られた。
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七「い、いきなりなんです…!?」
七「おやめくださいっ」
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「そう言う割にはしっかりカメラ目線出来てるね?」
七「…それは職業病ですよ。」
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悪戯っぽく笑うAさんが、
その撮れた写真を見せてくる。
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顔を寄せ合うふたりの後ろに
卒業式の立て看板。
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正直に言おう。
とても良い写真だった。
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七「それ送ってください」
「えー、どうしようかな」
七「来年の年賀状にします」
「絶対やめて」
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秀越の制服が詰襟だったなら。
きっと俺は、Aさんに
俗に言う第二ボタンを
あげていたんだろうな。
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そんな学生“らしい”卒業式も
悪くないと思わせてくれる
Aさんには、やはり敵わない。
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。。。。。
季節のシリーズです。
茨くんの卒業式。
密かに気になってはいたので、
書いてみました。
卒業式に気になってる異性と
ツーショを撮るっていう
学生あるある?です(笑)
。。。。。
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じまさき(プロフ) - kazu-mochiさん» いつもありがとうございます◎こちらは不定期にはなりますが、本編とはまた違ったお話をいろいろ載せていくつもりです! (2021年3月16日 23時) (レス) id: 01dc0f93ee (このIDを非表示/違反報告)
kazu-mochi(プロフ) - 続編おめでとうございます!本編が暗くなっていますが、とてもほっこりしました(*^-^*)詰襟の茨くん…良いですね!!妄想が膨らみます!本編はもちろん、こちらの短編集も応援してます!! (2021年3月14日 11時) (レス) id: 2505b4e935 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:じまさき | 作成日時:2021年3月13日 23時