【あんスタ】瀬名泉の年の離れた妹は溺愛されています Ⅱ (ページ32)

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side 佐久間

DVDを見終わる頃にはやっぱりまた寂しそうで。
両親と一緒に居られないAちゃんにとっては泉くんが唯一の身近な家族だもんね。

皆木「A、ちょっとお昼寝するか〜〜？俺眠くなって来たからAが隣にいてくれると嬉しいんだけど」

『……ねんね、しゅる、、しゃく、もー、？』

皆木「はいはい、咲也にも居て欲しいんだな？ん、ごめんだけど誰か布団3組くらいここに持ってきてくれないか？談話室で寝かせようかと」

皇「おう、とりあえず3組用意するから足りなかったら言ってくれ。一成、着いてきてくれるか？」

三好「モチモチのロンロン！テンテン、行っくよー！！」

言うと同時に動き出した天馬くんと一成くんの後ろ姿にありがとうって綴くんが言った。その間もAちゃんはずーっと綴くんの腕の中で俺の服を掴んでグズグズしてる。

向坂「ボク、子ども向けの楽しい絵本数冊だけど持ってるんで取ってきます！少しでも楽しい気分になるといいけどなあ……」

七尾「なら俺っちはこの前臣クンに教えてもらった簡単に作れるお菓子作るッス！！」

瑠璃川「ならオレはバカ犬の手伝いしてくるね」

皆木「ははっ、良かったなあ。みんなAのことが大好きなお兄ちゃんなんだぞ？瀬名くん居なくて寂しいけど、誰もAを1人になんてしない」

綴くんがそんなことを言うと、少し安心したような顔が見れた気がした。夢ノ咲学院は今変わっていく時期だと言ってた。これからもどんどん忙しくなるとも。でもどんな時でもAちゃんはひとりじゃないのを忘れないで欲しい。

向坂「Aちゃん！これがボクの好きな王子さまの絵本です！お布団に寝転がって一緒に読もっか？」

『……へへっー、Aたん、むっく、おはなししゅき』

向坂「本当？！それは嬉しいな。ボクでも誰かの王子さまみたいになれたらいいんだけどなあ……」

佐久間「Aちゃんにとっては王子さまだもんね？」

『あいっ！むっく、しゅきー♡‪』

そう、俺たちが見たかったのはこの可愛い笑顔。お兄ちゃん譲りの美形な顔で、大きな瞳に零れ落ちそうなくらいふわふわなほっぺ。それを全力で輝かせてくれるこの笑顔がずーっと大好きなんだ。

七尾「起きる頃には完成させるッス！ Aちゃん、ゆっくり寝てね？」

皆木「おやすみ、起きるまでそばにいるからな。大丈夫だぞ」

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