【カゲプロ】世界を愛した少女の話"後編"【シンタロー】

※目隠し159※バイバイ ページ46

シ「おっ、お前何で…」


困ったように笑うAに代わり、アザミさんが俺の問いに答えてくれた


薊「この小娘は、元々生まれてくるものではなかったのだ」


エ「どういう意味…？」


貴「僕はね、マリーの願いによって生まれてきた、まぁ、少し意味は違うけど、コノハと同じ人造人間ってことになるのかな？」


今度は、A自身が喋る


貴「だからね。僕は、あの世界には……現実世界にはいくことができないんだよ」


エ「そ、そんな…
で、でも、私やコノハだって人間じゃないし…」


その言葉に、Aは首をふる


貴「人間じゃないとかは関係ないんだ
現実世界にいた人間か、現実世界にいるべき人間じゃないかってことなんだ」


貴「二人は、きっと、現在世界に帰れば元の姿に戻ることができるよ」


貴「だからさ……



、



、



、



バイバイ」


笑って言うA


文「A…
……うん、わかった」


アヤノは、一瞬泣きそうな顔になったが、そう言うと小さく笑った


文「バイバイ、A"お姉ちゃん"」


アヤノの言葉に、Aは一瞬驚いた顔をしてから、ぱあっと顔を輝かせて頷いた


エ「アヤノ…
…A、初めて私の親友になってくれてありがとう
じゃあね。……サヨナラ」


涙を堪えながら榎本先輩は言い、遥先輩も


コ「…ありがとう？」


と何故か疑問系でお礼を言った


そして三人は、扉の向こうへと消えた


貴「ねぇ、シンタローは帰らないの？」

※目隠し160※だから僕は→←※目隠し158※お気に入り登録80人達成！皆様、ありがとうございます！！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す