【カゲプロ】世界を愛した少女の話"後編"【シンタロー】

※目隠し149※幸せライライフ ページ36

マリーside


セ「マリー、ご飯食べるっすよ？」


マ「うん！！」


いつも通りの朝


幸せで、悲しいことなんて一つもない世界


此処では、全てが私の望み通り


シ「マリ、ちゃんと噛んで食べなさい」


ほら、お母さんもいるもの


大好きな皆と
大好きなお母さんと
皆で楽しく…


??「ねぇ、それって本当の幸せなの？」


その声と共に、全てが止まった


世界がセピア色に染まる


マ「だ、誰！？」


ドアの方を見ると、一人の女の子が立っていた


??「先に質問したのは此方なんだけど」


困ったように言いながら、此方に歩み寄ってきた


??「早急の質問に答えて貰っていいかな？」


さ、早急の……？


嗚呼、今の生活が幸せかか


マ「もちろん！！」


??「へぇ…偽物の世界でも？」


偽、も、の…？


??「君も気付いてるんでしょ？
こんな世界おかしいって」


ち、違う。私は……


??「この世界は自分の創り出した架空せか((「やめて！！」」


マ「違う…違うの！！
この世界は本当の世界だもん！！」


耳を手で塞いで、目を強く閉じる


聞いたら、いけない気がする

聞いたら、何もかもが終わってしまう気がする


??「…また逃げるの？」


え…


??「そうやって、また逃げて、
自分に都合のいい世界創って、
嘘の世界で生きていくの！？」


肩を強く掴まれる


マ「だって…だって、しょうがないじゃない！！
本当の皆はもういないんだよ！！
…私だって解ってる
こんなこといけないって
逃げたらダメだって
…でも、でもでも！
どうしようもないの！！」


その場にうずくまって泣き出してしまう


??「……アイツの言ってた言葉の意味が、わかった気がする」


マ「え？今何て…？」


??「僕も、自分が掴んだ幸せが本物じゃないってわかってた
でも、自分が皆と違うって言われるのが怖くて、見ないふりをしてた」


そう言って、私の前にしゃがみこんだ


??「ごめんね、マリー」


マ「ううん。私が謝らなきゃ
ごめんね」


??「謝んなくていいよ
だって僕らは仲間でしょ？」


その言葉で、この人が誰なのかがわかった


マ「A…？」


私が言うと、Aはﾆｯと笑い言う


貴「やっと気づいた？」


いつもとかわりないその笑顔に、自然と笑みが溢れる


貴「さ、そろそろ帰ろっか」


さしのべられた手をとろうとした時だった…



ｸﾞｻｯ



白かった世界が、一瞬で赤く染まったのは

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