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※目隠し148※ロスタイムリターン ページ35

シンタローside


文「……タロー!シンタロー!
起きないとマズイって!!」


肩を強く揺らされて、俺は目を覚ました


シ「うるせぇなぁ…
……ってアヤノ!?何で……」


隣に座っていたアヤノを見て、俺は目を見開いた


文「そのリアクション何?
私がいて可笑しいの?」


アヤノがぷくっと頬を膨らませた


シ「いやそういう訳じゃねぇけど…」


何と言えばいいのか迷い、ついしどろもどろになる


アヤノと目を合わせるのが辛くて、俺は辺りを見渡していた


シ「えっ…!
此処、学校の教室?」


文「…それがどうかしたの?」


いや、別に教室ということに驚いたんじゃない(少し驚いたけども)


此処の教室には俺達しかいなくて、

その教室の机には

まるで亡くなったクラスメートに捧げるかのように置かれた花が

置かれていたからだ


それは"異様"というに相応しい光景だった



文「……やっぱり、シンタローには元気でいて欲しいよ」


不意に、アヤノが呟いた


シ「え?何て?」


よく聞き取れなくて、俺はもう一度聞き返した


文「ううん」


でも、アヤノは笑いながら小さく首を振った


文「あのさ、シンタロー」


シ「今度は何だよ」


アヤノは席を立ち、窓を開けた


文「私、シンタローには…皆にはいつまでも笑って暮らして欲しいの」


文「だから……















バイバイ」


アヤノが、窓のさんに手をかけた


シ「やめろ、アヤノ!!」


無我夢中でアヤノの手を引っ張った


文「キャッ」


そのまま二人、床に倒れこむ


シ「俺は」


まだ整わない息を整えて、はきだすように言う


シ「俺は、俺達は、そんなことされたって何も嬉しくねぇ
例えどんなに幸せになろうと、お前がいなきゃ、Aがいなきゃ、いつまで経ったって誰も心から笑えねぇよ!!」


アヤノが、目を見開く


シ「アヤノもAも、何もわかってねぇ
俺達にとっての幸せは、誰かを犠牲にして得るもんじゃねぇ
誰一人かけることなく、次の年を迎えんだ」


だから…


シ「ぜってぇに"全員"でかえんぞ」


アヤノに手をさしのべた


文「……うん!」

※目隠し149※幸せライライフ→←※目隠し147※カゲロウデイズ3



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御柑(プロフ) - えりなさん» おぉ!良かった…。(←オカンかよ) (2014年3月22日 15時) (レス) id: 08cd8bfd20 (このIDを非表示/違反報告)
えりな - 自称サド姫さん» 大丈夫!僕はまだ正常さ(`・ω・´)← (2014年2月9日 16時) (レス) id: 6777766e8f (このIDを非表示/違反報告)
自称サド姫 - えりなちゃんんんんん!?何があったぁ!! (2014年2月3日 20時) (レス) id: 08cd8bfd20 (このIDを非表示/違反報告)
えりな - シリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアス(((((強制終了← (2014年2月3日 10時) (レス) id: 6777766e8f (このIDを非表示/違反報告)
えりな - 自称サド姫さん» おうww頑張れ! (2014年1月7日 12時) (レス) id: 07a7784aa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御柑 | 作者ホームページ:ありません(´・ω・`)ショボーン  
作成日時:2013年10月20日 14時

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