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※目隠し147※カゲロウデイズ3 ページ34

ジャリ


後ろで、誰かの気配がした


ゆっくりと振り返ると、そこにはこの暑い時期に長袖のパーカーを羽織った人が立っていた


ヒビ「…何」


??「ねぇ。あの子、助けないの?
トラックにひかれちゃうよ?」


その人は道路を指差して言った


ヒビ「もう、無理だよ…」


??「何でさ」


ヒビ「無理なものは無理なんだよ!!」


大声で言う


こんなの只の八つ当たりだ


それでも、僕の口からは言葉が溢れ出した


ヒビ「僕はまたヒヨリを助けられなかった
もう、僕には無理なんだ……」


??「ふぅん……諦めるんだ」


その言い方にカチンときた


立ち上がり、その人の襟首を掴む


ヒビ「あんたに…何がわかるっていうんだ」


??「さぁね。何もわかんないよ
…でもさ、


君が、あの子が、こんな結末を望んでないってのはわかるよ」


ヒビ「え…」


??「二人でこの世界を脱け出すんだろ?
だったら、こんなとこで泣いてる場合じゃないでしょ?」


それでも躊躇している僕に、その人は言った


??「あの子に、"好き"って伝えるんでしょ?」


……そうだ


僕は、決めたんだ


絶対にヒヨリを助けるって


この気持ちを伝えるんだって


ヒビ「ヒヨリぃぃぃぃぃ!!」


ヒヨリが驚いたように此方を見た


そんなヒヨリに向かって、僕は精一杯手を伸ばす


ヒヨリの手を掴む


この手は、絶対離したりしない


トラックのクラクションとライトで、目が眩んだ


コノハが、僕とヒヨリを守るようにトラックの前に立った気がした


そして…


キィィィィ


耳をつんざくような音が辺りに木霊した


"ひかれる"


そう思って目をとじかけた時、僕らの前に早急の人が立った


??「目を『閉じる』」


その人の目が、赤く輝いたような気がした


そして、僕は意識を手放した


ヒヨリの手をしっかり掴んだまま

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御柑(プロフ) - えりなさん» おぉ!良かった…。(←オカンかよ) (2014年3月22日 15時) (レス) id: 08cd8bfd20 (このIDを非表示/違反報告)
えりな - 自称サド姫さん» 大丈夫!僕はまだ正常さ(`・ω・´)← (2014年2月9日 16時) (レス) id: 6777766e8f (このIDを非表示/違反報告)
自称サド姫 - えりなちゃんんんんん!?何があったぁ!! (2014年2月3日 20時) (レス) id: 08cd8bfd20 (このIDを非表示/違反報告)
えりな - シリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアスシリアス(((((強制終了← (2014年2月3日 10時) (レス) id: 6777766e8f (このIDを非表示/違反報告)
えりな - 自称サド姫さん» おうww頑張れ! (2014年1月7日 12時) (レス) id: 07a7784aa3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:御柑 | 作者ホームページ:ありません(´・ω・`)ショボーン  
作成日時:2013年10月20日 14時

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