続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２２ 】

内に秘めた心 ページ40

◆ 太輔・side ◆

伊吹ちゃんみたいな格好をし 現れたA。


よく見ると肌が赤い気がする…


「どうした？その頬？」
下を向いたA。

「… なんでもない」
… またか…


飲んでいたカップを置いた。


「A」
顔をあげた。

「下を向くな、ちゃんと話してみろ」
サングラスの瞳が俺を見つめた。


スッ…


スッ…


「え… 」

「泣きすぎちゃって… 腫れちゃったの」


真っ赤でパンパンな頬…


「おまけに… お薬がテカテカで恥ずかしかったの」
目の下… 酷いな。

「もう… あまり見ないで… ブサイクだから」
またサングラスとマスクをかけてしまった。


無言になってしまった。


「キライになった？」
え？

「ブサイクだから… 」
ん？ブサイク？？


そうかな？


「別にブサイクだとは思わないよ。泣き顔よく見てるから、いつもの顔だよ」
ん？


握りこぶしが… 震えてる？？


「いつもの顔って何よ！！いつもこんなになるの！？私！！」
げっ！！

「違う！違う！！わぁー！ごめん！！」
ぷりぷり怒りだした。


やば…


「太輔なんか嫌い… ずずっ… 」
泣いたかも…

「人が心配してるのに… わかってくれないし… 」
え…


「行け行け言うし… 」

「私は側にいたいって言ってるのに… 」


…


「何で… 背中を押したがるのよ… バカ… 」
バカって…


「太輔のバカ… 」



A…



「私… 」
ん？


スッ…


… と、サングラスを外すと…


真剣な顔。


…


「信じてない」
え…

「許してない」
え…



お前…



「太輔のこと、許してもないし、信じてもない」
！！


「だってそうでしょう？どこをそう信じればいいの？死を選んだんだよ？」

「そんなに簡単に信じられるわけないじゃない！！私のせいなんだよ！！」


Aの…


内に秘めていた心…


「『大丈夫、大丈夫』どこがよ！！」

「簡単に言わないで！！」


A…


「私が… 私が… どれだけ太輔のこと… 心配なのかわかってないでしょう！！」

「わかってない！！本当にわかってない！！バカーーーーーー！！」


ぽろぽろと零れだした涙。


「愛してるもん… 好きなんだもん… 」

「太輔が大切なんだもん… 」


お得意のもんもん攻撃。


「A… 」

「行きたいけどぉ〜… 行きたくないのぉ〜… ばかぁ〜… わぁ〜〜〜… ん」


Aの素直な気持ち。


俺をまだ許せず苦しかった心を打ち明けてくれた。

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