続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２２ 】

キラキラサングラス ページ39

どうしよう…


ドアの向こうの配膳車を見つめた。


「お腹… 空いたよね？」
太輔の回復には必要な物。

「私も… 話したい」
正直な気持ちを言わなきゃ…


『大事なことや悩むことは話そう… 楽しいことも嬉しいこともさ… な？』


そう… 太輔と約束した。


「ちゃんと話し… しなきゃ… 」
でも…

「この顔じゃ… 」
再び鏡を見た。


がっくし…


「テカテカで… ブサイク… 」
薬のせいで顔が照かり… ますますブサイクに。

「こんなんじゃ… 会えない… ふぇ… 」
… って！！

「泣かないのーーー！！」
泣くのを我慢！！


上を向き涙を堪えた。


「どうすればいいの… 」
ベットに向かった。

「ん？… 」
ふと気になったテーブルの上。


サングラス…


「これ… 伊吹の… ？」
キラキラのド派手なサングラスがあった。

「おっきい… 」
顔が隠れそう…

「イケるかも… コレ… 」
かけて…


そして鏡の前へ。


「イケる… あ！これでマスクすれば！！」
わかんない！！

「怪しいけど… これで行くしかない」
心を決めた。


ぐちぐち考えててもしょうがない…

ちゃんと話さないと前に進めない。


「太輔に思ってること話すの」
怒ると思うけど…

「もう一度… 太輔を知るの」
そして…

「知ってもらうの」
自分のことを…


どうすれば これからも２人でいられるかどうかを話すの。


「逃げない」
うん、逃げない。

「よし、行こう」
ゆっくり病室を出た。


看護師さんに笑われつつもマスクをもらい、太輔の病室に向かった。

ドアの前で深呼吸…


コンコン…



コンコン…



「はい」
起きてる…


「あの… 私」


スッ… と開いたドア。


「わ！！！伊吹ちゃん！？」
え…

「え？… あ？？お前… A！？」
あ…


サングラス…


「何だよ… ビビらせんなよ… 」
ビビったの？？

「キンキンキラキラ… お前まで… はぁ〜… 」
？？？


太輔が苦笑いで私を見た。


「おはよ」
あ…

「… おはよ」
いつもの太輔…

「早いな、どうした？」
え…


あ！！


「えっと、ご飯！朝食！」
２つのトレイを配膳車から取り出した。


１つを太輔に渡す。


「… 一緒に食べよ」
笑顔になった太輔。

「ああ、食べよう」
その笑顔にほっとする。


昨日と同じように座った。


同じように太輔がお茶を淹れてくれた。


２人で何を話すわけでもなく黙々と朝食を食べた。


ちゃんと話すの…


太輔… 聞いてね。

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