続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２２ 】

同じ想い ページ41

◆ 太輔・side ◆

これが… Aの本当の気持ち。



『信じてない』


『許してない』



わかっていた…


俺を信じてないこと… 許してないこと。


でも、必死に信じよう… 許そうと思っていたに違いない。


「A… 」

「行きたいけどぉ〜… 行きたくないのぉ〜… ばかぁ〜… わぁ〜〜〜… ん」


大泣きになってしまった。


ガタッ…


「A… 」
ゆっくり横に座った。

「ばかぁ〜… 」
俺の胸に抱きついた。


優しくぽんぽん…

と… 背中を叩いた。


「ごめん… 嫌なこと… 言って… 」

「でも… 素直にならなきゃって… 正直に言わなきゃ… って… 」


うん…


俺が言ったからだよな？


『素直になってくれ… 心を隠さないでくれ』


「でも… 太輔を失うのは嫌なの… っく… 」
A…


「怖いの… フランスに行ってる間に… 会えない間に… 何かあったらって… 」

「怖くて… 怖くてしょうがないの… 」


うん…


「本当は… 無理して言ってるんでしょう？」
下唇を噛み、俺を見ていた。

「無理に言ってるように見える？俺」
頷くA。


そっか…

無理してるように見えるんだ。


「そっかぁ〜… そう見えるんだ」
カラ元気ぽく見えてるのかもしれない。

「無理してないの？」
ん？


俺は、にっこり笑った。


「ん〜… 無理してるかもしれない」
『え？』ってなった顔。

「でも、めちゃめちゃ無理してるわけじゃないよ」
？顔のA。


俺は、優しく横髪を撫でた。


「俺も腫れてたよ… 涙で」
誰も言わなかったけど腫れていたに違いない。


それほど涙を流したから。


「俺も正直に言っていいか？」
心の中にある想い…


俺も正直に言おう…


お前に対する不満。


「… うん」
涙は止まり俺をしっかり見ていた。

「じゃあ、言うけど… 」
睨むようにAを見た。


「俺も許してない」


…


「俺も許してないよ、お前のこと」



…



「え？… え… わ、私？」
驚いてるな…


でも、これが俺が想ってること。


自分ばかりが心配してると思ったら大間違いだ。


俺だって、どれだけお前を心配してるか…


愛しているから 許せない。


でも、愛しているから 信じたい。


俺の想い…


気づいてくれ。


許さなくていい…


でも 信じてほしい…


そして…


強くなってほしい。


４年前の君のように。

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