続・ようこそ！！青蘭高校へ！！ 【 ２２ 】

ありがと…元気で ページ18

◇◆ 早瀬・side ◇◆

久利生 和…


最初は、コイツが余計なこと言ったが為に事態は重くなったと考えた。


でも、コイツが言った言葉は２人が強くなるため…


お互いを想いうやることの難しさ、過剰な愛が依存を酷くすると教えたのが久利生だった。


「感謝する… ありがと、久利生。いてくれて良かった」
俺は、手を出した。


シーン…


「ほら、立てよ。掴めよ」
久利生が俺の手を握った。

「よいしょ！」
グイッと引っ張った。


立ち上がった久利生。


「… いつか ひまと食いに行くよ」
握った手に力を入れた。

「いてて… ん、来てくれ」
久利生も力を入れた。


「いてててて！！」

「ぃででで！！」


お互い力の入れ合い。


「何してんだか… アホだな」
一樹の呆れた声が聴こえた。


ゆっくり手を離した。


「気を付けて帰れよ」
ん♪

「しかし… 」
ん？


何？？


「お前さ、マジで生意気だわ！！」
は？

「俺様ぶりが！！」
はぁ？？

「俺の方がはるかに年上なのに！！」
年上… ？


はは〜ん…


上から目線が気に入らないんだな…


「しょうがねぇだろ、お前 格下なんだから」
あっかんべ！！

「か… 格下だと〜〜〜〜〜〜！？」
怒った！！


俺を捕まえようとして手が伸びてきたが…


「ちょろちょろ逃げるな！！」
誰が捕まるか！！

「くそ〜〜〜！！あ！！」
ん？


久利生がにやりと俺を見た。

手には紙袋！！


「せっかく〜、フルコース作ったのになぁ〜」
何！？

「俺が食べよ〜と♪」
ぎゃーーーー！！


形勢逆転！！

今度は三ツ星が逃げ出した。


「欲しければ ここまでおいで〜♪早瀬ちゃん♪」
くそ〜〜！！

「… バカップルだ」
はぁ〜！？カップルだ！？

「何、アホなこと言ってんだ！一樹！！」
ったく！！


つん！！


げっ！！躓く…



「早瀬！！」


ドサッ…


「… あぶね… 」
あ…

「捕まえた！！」
やり！！


紙袋を奪った！！


「やった！やった♪」
わお！素敵な重箱〜♪

「ありがと… 早瀬」
え…


久利生…


「元気でな」
あ…

「ああ… お前もな」
腕をあげた。


パン！！


軽快な音。


「じゃあ！俺は帰る！！」
タクシーに乗り込んだ。


綾瀬も乗り込んだ。


「じゃあ、皆！東京で！！」


皆が手を振った。


タクシーがゆっくり出発。


「早瀬ーー！！絶対に来いよーー！！」

「待ってるからなーー！！」


三ツ星の声が最後まで聴こえた。


アイツの想いに少しだけ涙が出た。

久利生の本題→←早瀬と久利生

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