立原道造 ページ44
※いろいろ捏造注意
「__で、今日はどんな話を聞かせてくれるの?」
白で統一された部屋の中。
やはり純白のシーツの上に素足を投げだし、ガウンを羽織っただけのAが俺を見下ろす。
天蓋から垂れるカーテンの影で表情は読めないものの、今日の彼女は幾分かご機嫌のようだった。
「今日は惨めな犬の話を」
「あら。汚い話は嫌よ、私」
「それは終わってから判断してくださいよ」
いいわ、とAが素直に頷いた代わりに、俺は再度口を開いた。
「あるところに一匹の貧相な犬がおりました。ある日、犬は大きな怪我を負って道の端で伏していました。そこに通りかかったのは白百合の女。女は犬を屋敷に連れ帰り、やがて体を癒やした犬を自分の護衛にしました」
一息ついてAを盗み見る。
目を閉じて話に耳を傾けるのはいつもの通り。
「大層良くしてくれる白百合の君のことを、犬は好きでした。それ故、彼女を守ろうと必死でした」
「道造」
長い睫毛が持ち上がる。
「貴方は畜生じゃないわ」
真っ直ぐに此方を射抜く視線を感じて、思わず喉が鳴った。
そろりとベッド端に手を掛け、彼女に身を寄せる。
「いただいても?」
楽しそうに歪んだ唇に、敬意と愛情を込めて自分の唇で触れる。
「もし許されるなら貴女全てが欲しい」
「叶わないなら、しがらみがない処まで攫ってしまおう」
**********
立原「ア?星なんざ幾らあってもお前の方が綺麗だよ言わせんな」
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青鯖ぷりん - 久ちゃぁぁん…高評価するぅぅ‥! (10月17日 21時) (レス) @page11 id: 496914e067 (このIDを非表示/違反報告)
琴音 - だざいさぁぁんさいこぉ! (10月8日 6時) (レス) @page5 id: dfae0f9c2a (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりん - フランシスさんすこ (9月15日 22時) (レス) @page23 id: 5c0b36b6f1 (このIDを非表示/違反報告)
猫助 - 最高です! (8月16日 23時) (レス) @page4 id: 0088b760fa (このIDを非表示/違反報告)
千羽鶴 - 梶井さーん!ドSなとこも好き!違うバージョン梶井さんも見たい (6月18日 23時) (レス) @page15 id: ecb3ef0346 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2016年4月8日 21時