【文スト】どういった経緯で私がこうなったのか

帰り道 【中原 中也】 ページ7

まだ手の先にはあの中原さんの感触がある。

そっと手を握り締める。

「……なんでまたいきなり……」

吃驚した。

中原さんの舌は熱くて、それはそのまま自分の中に流れ込んで燻っていた。

「好き、とか……？」

いやいやいやいやいやいや！！！

首領に忠実な中原さんが、こんな私に現を抜かすわけーーー

ちらりと、隣を大股で歩く彼を見る。

何事もなかったかのように振る舞っているが、いつもの余裕さは感じられない。

「……いきなり悪かったな、あんなことして」

「あっ、いや……う、嬉しかったです！」

あ？ と彼が立ち止まる。

遅れて立ち止まり、彼の前に立った。

「その……なんていうか、あんなことされたの初めてで……あ、だからって気持ちがぐるっと変わった訳とかじゃなくて……！」

あーだこーだと尚も言い訳紛いを続ける私の頭に、中原さんの大きな手が乗った。

そのまま無言で軽く何度か叩かれる。

「あ、あの、中原さん……？」

慌てて彼の手を押さえにかかる。

「A」

「はい？」

「……帰ろう。一緒に」

そのまま手を繋がれて引っ張られた。

前を行く彼の耳は赤い。

決してそれは夕陽のせいじゃなかったと思う。

「中原さん」

返事を待たずに私より大きい手に自分の指を絡める。

「一寸私、自惚れていいですかね」

「……好きにしろ」

有り難く自惚れることにしよう。

それが束の間のことであっても。



＊＊＊＊＊

……どっかで間違いとかおかしてないですかね！？

ってか中原さんキャラ崩壊……！！！

ごめん、望みのシチュじゃなかった気がします……

つ、次だよ！気分切り替えるよ！、

ってことで大好きな芥川さんかなぁとか思ったり。

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