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知らせ ページ13

翌日。隣で寝ていた筈の太宰さんは、既に居なくなっていた。

……幹部様は忙しいもんなぁ。

寂しい、という気持ちが少し芽生えるあたり、私は太宰さんに甘えすぎているのかもしれない。

太宰さん……あんなに優しいキスをするのか……

思わず唇に触れてしまう。

熱い。

流し込まれた太宰さんの熱が、まだ私の中で燻っている。

……どうりで多くの女性が太宰さんに夢中になる訳だ。

私もその内の一人。数多の女の一人。

そう考えると、ふふ、と自嘲の笑みがこぼれた。

「……よし、仕事行かなきゃ!」

シャワー浴びないとな。

気持ちを入れ替えるように言い聞かせる。

なんていったって今日は不愛想な国木田様と入社試験。気を抜いていられない。

と。

机の上の携帯電話が朝から騒々しい音楽を奏でた。

「誰から……な、中原さん!?」

元上司からの着信に慌てふためいて釦を押す。

「もしもし……」

『A!今すぐ首領の部屋に来い!話がある!』

切迫した様子でまくしたてられ、気圧されつつも言葉を返す。

「え、でも今日は入社試験が」

『試験だァ?ンなことより、太宰の野郎が行方をくらませたんだ!』

「……いなくなった、ということですか?太宰さんが!?」

『そうだと言ってる!だから来い!』

一方的にまくしたてられて電話は切れた。

ツーツーツー、と無機質な音が部屋に響く。

私は伝えられた知らせにショックを受けていた。

「だって、昨日……あ」

〈でも、中也には悪いことしたなぁ。もちろんAちゃんにも〉

あれは、こういうことだったのだ。

「話を、聞きに行かないと」

壁にかけてある着慣れた黒スーツに腕を通す。

外に出ると、中原さんが手配してくれていたのか、迎えの車が来ていた。

「すみません、宜しくお願いします」

黒服サングラスの男たちは無言で私にお辞儀をすると、すぐに車を走らせた。

……太宰さん。

私の敵にはならないでください、太宰さん。




**********

どーも久しぶりです、久田です。

急展開に急展開ですね、はい、すみませんんんんん

これからも急展開です 笑

決意→←帰宅 【太宰 治】



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ワンコンコン - 面白いダス (2019年7月21日 0時) (レス) id: ad92a05ced (このIDを非表示/違反報告)
きみぺ - すごく面白いです!!!更新頑張って下さい!!!めっちゃ応援してます(≧∇≦) (2016年8月8日 21時) (レス) id: f3497d4bfc (このIDを非表示/違反報告)
うちを - 太宰さん!太宰さんお願い致します!何とぞよろしくお願い申し上げますっ! (2016年6月12日 22時) (レス) id: 67f1d4205b (このIDを非表示/違反報告)
久田 螺々亜(プロフ) - 真衣さん» コメントありがとうございます。わ、わかりました……!ご期待を沿えるよう努力致します! (2016年6月1日 23時) (レス) id: a7a03e9879 (このIDを非表示/違反報告)
真衣(プロフ) - 中也オチを頼みます。 (2016年6月1日 20時) (レス) id: f1da17ec5d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:久田 螺々亜 | 作成日時:2015年6月27日 21時

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