早ければ早いほど? ページ33
あられが弱くなり、太陽が現れた。これでレイアのゆきがくれが発動しなくなる。対等な条件になるんだ。
「いくぞメタグロス! こうそくいどう!」
ここでアランはまたスピードを上げることにした。命中率が戻った今、スピードを上げられると厳しいところがある。
「レイア、次くるよ……。下がって、右前足に力込めて!」
どんな攻撃が来ても対応できるように、できるだけレイアを下がらせた。そして、メタグロスの位置が向かって左に寄っているのを見て、右足に重心をかけさせた。
「A、避ける暇はないぞ! メタグロス、コメットパンチ!」
「レイア!」
メタグロスが来る前に、レイアは私の意図をわかっていた。レイアは右前足を軸に左回転し、ギリギリのところでメタグロスを避けた。そして……!
「メタグロスっ!!」
勢い余ったメタグロスは、そのスピードと解けかけた雪のせいでスリップし、私の後ろの壁にぶつかった。
「レイア、げんしのちから!」
そこに追い討ちをかける。レイアの渾身の力を出して岩をメタグロスに投げつけた。
近くにいた私でも十分迫力のあるものだった。かなりのダメージだろう。
メタグロスの方を見ていると、メタグロスは粘り強く戦いを続けようとしたが、ついに力尽きた。
「メタグロス戦闘不能!」
これで一つ有利になった。でも、まだ先は長い。
「メタグロスがスリップすると予測していたのか?」
アランがメタグロスをボールに戻して問いかける。
「ええ。何もスピードが早ければ早いほどいいってわけじゃないですよ」
アランはため息をつく。たが、すぐに切り替えた。
「そうだな」
アランはにやりと笑う。少し身震いがしたが、それくらいでないと、楽しくない。
「いくぞ、キリキザン!」
アランの二体目はキリキザン。またはがねタイプだ。
「レイア、まだまだいくよ!」
勝負はまだ始まったばかり。油断はできない。
「レイア、だいちのちから!」
「避けろ!」
レイアのだいちのちからをキリキザンはアクロバティックな動きで避けた。
「キリキザン、きあいだま!」
「しろいきり!」
レイアはしろいきりを出し、きあいだまを避けようと足を上げた。
「甘い! キリキザン!」
その間にキリキザンはレイアの足を掴んだ。レイアは逃れられない。
「アイアンヘッド!」
「レイア、だいちのちから!」
レイアは自分の足元にだいちのちからを繰り出した。レイアとキリキザンが膨大な力に取り囲まれる。
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作者名:頂志桜 | 作成日時:2019年7月31日 20時