【最強メガシンカ】世界でいちばん頑張っている君に～～18th Singularity～～【ポケモンXY特別編】 (ページ17)

今日:20 hit、昨日:1 hit、合計:17,648 hit

みんなの想いページ17

「ブラストバーン！！」

アランが熱を込めた声でブラストバーンを指示すると、リザードンはそれに応えて大地を揺るがす。

「みずしゅりけんを地面に突き刺せ！」

サトシとゲッコウガは勢いをつけて地面にみずしゅりけんを差し込む。そしてそこにブラストバーンが辿り着くと、大きな音を立てて爆発した。ブラストバーンはみずしゅりけんでかき消された。やるね、サトシ。

「つばめがえし！！」

サトシとゲッコウガは反撃に出る。かかとおとしのような動きで、リザードンを地面に倒れ込ませる。

「大丈夫か！リザードン！！」

アランの一声で、リザードンはまた立ち上がる。こっちの絆もさすがだ。メガシンカのエネルギーも通常以上に渦巻いてる気がする。

――サトシ……君のおかげで俺は、今とっても楽しいよ。こんな気持ちにしてくれた君に感謝する。ありがとう。だが……

アランの思考が流れ込んでくる。そして、ふと見えたのは、マノンちゃんの笑顔と、私の後ろ姿。

「俺は最強になりたい！守りたい人、戦いたい人がいるんだ！！
ここで負けていられない！！」

アランの想いが暴走しかける。このままいくと、危ないかもしれない……。まあ、とりあえずは見守ろう。

「リザードン、ドラゴンクロー！！」

アランの気迫が凄まじい。怖いくらいだ。
リザードンのドラゴンクローはゲッコウガの腹部に食い込み、ゲッコウガもサトシも険しい顔をして痛みを堪える。

――俺も、アランみたいなトレーナーと戦えてとっても楽しいぜ！でも、これで終わりだ！！

サトシがぐっと拳を握りしめ、少年の純粋な瞳を輝かせて叫ぶ。

「どっちに転んでも恨みっこなしだアラン！受け止めろ！俺たち全員分のフルパワーだ！！
ゲッコウガ、いあいぎり！！」

ゲッコウガが素早い動きで距離を詰める。

「リザードン、ドラゴンクロー！！」

いあいぎりとドラゴンクローがぶつかり合う。互角だ。

「みずしゅりけん！！」

「かみなりパンチ！！」

ゲッコウガはリザードンのかみなりパンチをみずしゅりけんで巧妙に防ぎ、その隙を突いてリザードンにみずしゅりけんを決める。いい動きだ。

「行くぞ、アラン！みずしゅりけん！！！」

「ブラストバーン！！！」

きっとこれで勝敗が決まる。サトシとゲッコウガが繰り出すみずしゅりけんは、二人の、いや、サトシの手持ちみんなの想いが込められ、巨大で膨大なパワーを帯びたものになった。
アランとリザードンはそれにブラストバーンで立ち向かう。