【呪術廻戦】弟に猿と罵られました

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甚爾「お前またこんな所にいるのかよ」




『あ、お兄さんだ！』




次にAと再会したのはAが真っ赤なランドセルを背負ったころだった




公園で一人花壇を見つめるA。その傍には黒猫が居る



甚爾「・・・そのネコどうした」



『・・・ネコなんていないよ』




甚爾はAが呪霊を見えることに気づいていた。だから、バレたくないのか変な子供と思われたくないんだろうなと思い俺も見えてると話してもAは見えてないと首を振る




甚爾「別に誰かに言いふらしたりしねーよ」



『見えてないもん』


甚爾「じゃあ、こいつ祓っていいか？」



甚爾がおもむろに手を伸ばすとAは慌てて甚爾の手を掴んだ


『だ、だめ！』




甚爾「やっぱ見えてんじゃねーか」



『むぅ)・・・』




ほっぺを膨らましむすっと拗ねた顔をするA


そういう顔は年相応だなと甚爾は少しほっとする


自分よりだいぶ年下のはずなのになにか見透かされてるような。何かを咎められているような気がしてならなくなる



甚爾「俺も見えてるぞ。つっても呪力はねーがな」


『？』


甚爾「分かんねーよな。気にすんな」



がしがしと雑に頭を撫でられへにゃりと笑うA


甚爾「見えてないふりすんのはパパとママのためか？」



『こくこく)・・病気で入院ばっかなのに変なの見えるって知ったらもっともっと不安にさせるでしょ？』



甚爾「・・それは親が言ったのか？」


『ううん。変なのが見えるって言ってもそっか凄いねってAは特別だからみえるのかもねって・・でも、泣いてたよ』





子供は大人が思っている以上に空気を読んだり察したりするのが上手い


Aは体が弱く入院ばかりして親の負担になってないかお化けが見えるといってAが死んでしまうのではないかと怖がってないか



そんなことばかり考える子供だった




きっと、両親も泣いてる姿を見られてることも気づいていないのだろう



甚爾「子供が我慢ばっか覚えるんじゃねーよ」




この小さな体にどれほどのものを背負っているのだろう



『あ、でもね。クロが体の中にはいる間は楽になるんだよ！クロすごいの！神様みたい！』




横にいるネコを抱え嬉しそうにわらう



クロの呪力は甚爾から見ても微々たるものだった



甚爾「そりゃよかったな」



この時甚爾は単なる子供の勘違いとしてそれを聞き流した

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