「ＢＲＯＴＨＥＲＳ ＣＯＮＦＬＩＣＴ」 行ってきます・・・そして、さよなら２。

何も言わないから。 ページ32

侑「呼んできた」

雅「あぁ、ごめんね、どこかあいてるところに座ってくれるかな？」

絵「あ、あの。私やっぱり部屋に戻りたいんですけど？」

梓「ん？どうして？Aの手紙には君へのメッセージもあるんだよ？」

絵「だっ、だからです」

雅「お願いだから、一緒にここにいてくれるかな？」

絵麻ちゃんは非常に気まずい表情をして、ソファに座った。
いつもなら、堂々と兄弟達の真ん中に腰を下ろすのに、今日はなぜだか端っこに座った。

雅「それじゃ、読むね」




雅「−−−−−−−じゃぁね、バイバイ」

絵「・・・・・・、どういう事ですか？」

雅「どういう事って、僕は手紙をそのまま読んだだけだけど？」

絵「みなさん、もう知ってるんですよね？私がAさんにしてきた事」

雅「・・・・」

絵「何で誰も私に何も言わないんですか？」

祈「だって、それはAが何も僕達に言わないから」

絵「何も？・・・言わなかった？」

椿「そうだよ、Aは君の事は何一つ俺達には言ってこなかった」

雅「この手紙は、Aの本心だと思うよ」

要「Aは一言も、君の事を責めてないよね？だから、俺たちも君には何も言わない」

琉「Aちゃんは、これから君の事をたくさん愛してあげてって・・・。だから、僕たちは・・・その言葉に、従うよ」

右「そうですね、最重要事項ですからね。笑って過ごさなければいけませんし」

風「はぁ、僕はイマイチ納得できないけど、Aねぇが言う事は聞いてあげたいし」

絵「だって、そんなの・・・。私はどうすればいいんですか？」

雅「そのままの君でいればいいんじゃないの？」

絵麻ちゃんは、両目に涙をいっぱい溜めながら、僕たちの顔を見つめる。

絵「みなさん口に出して言いませんが、私はAさんにひどい事をしたんですよ」

梓「それで？」

絵「それでって、みなさんに責められた方が私はいいです、納得できます」

雅「絵麻ちゃん、君もがんばってたんだよね？もう大丈夫、大丈夫だから」

絵「雅臣さん・・・」

雅「思ってた事、全部言っていいんだよ？僕たち全員でそれを受け止めてあげるから」

右「だって、私たちは・・・家族なんですよ？」

絵「か、家族・・・と思ってくれるんですか？私の事」

要「だって、Aが君の事を家族と認めてるんだよ？これ以上の事は無いんじゃない？」

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