「ＢＲＯＴＨＥＲＳ ＣＯＮＦＬＩＣＴ」 行ってきます・・・そして、さよなら２。

大好きだから。 ページ1

あ「行ってきます。・・・・そして・・・・・さよなら」

今まで、大切にしてくれてありがとう。その思い出だけで十分生きていけます。
これからは、絵麻ちゃんを、大切に可愛がってあげてください。
嫌なことから守ってあげて、たくさん愛してあげて、そして甘やかしてあげてください。
私はあなた達から、一生分の幸せをもうすでに貰っていますから。

本当だったら、１人１人にちゃんと挨拶してから出発したい。
何にも言わずに出てきちゃったからね。
でも、きっと兄弟達の顔を見たら、出来なくなるって分かってるから、やめた。
ちょっと落ち着いたら、手紙でも書こう。
京兄、つば兄、侑ちゃんにもちゃんと私の気持ちを分かってほしいから。
それに、朝日奈家に絶望して家を出たんじゃないってことも、分かってほしい。
だって、いまだに私は兄弟みんな、絵麻ちゃんの事が大好きだから。
大好きだから離れなきゃいけない時も、あるんだよ・・・・ね。

あ「お金もあるし。今日はビジネスホテルにでも泊まろう」
まだ、どこに行くかも決めてない。
とりあえず、お小遣いをためてきた物と、今までのお年玉、全部かき集めてきた。
当分は暮らせるくらいのお金がある。

私は顔を隠すように、サンライズレジデンスを後にした。



ピロリン

あ「誰かな？兄弟だったら嫌だな、決心が鈍っちゃうよ・・・」

ルイからだった。
あれからどうなったか、そして行くところがないなら今自分達が泊っているホテルに来ればいいとのこと。
幸い、ルイのお母さんは日本人とのハーフだし、お父さんの顔も知っている。

どうしよう・・・、行くべきか。
これからの事を考えて、出来るだけお金は使わないようにしておきたい。
恥ずかしいけど、ここは金銭的に楽な方をとらせてもらおう。

あ「ルイ、２〜３日お世話になってもいい？厚かましくてごめんね。って送信！」

ピロリン
あ「どんだけメール打つの早いんだ。・・・いいよ、２〜３日なんて事言わずにゆっくりすればいいんだから、ってルイってやっぱりおぼっちゃまなのね。・・・それと、すぐに迎えに行くから目立つ所にいて、って。目立つとヤバいじゃん。家の兄弟神出鬼没なんだから」


と言う訳で、駅前に隠れてます。
駅前って、結構死角があるからね、隠れるには持ってこい。

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