君が為【芥川 龍之介】

到着(夢主side) ページ5

『両親や親戚は5年前、私が9歳の時に…皆殺しにされました。』

芥「なんだと⁈

すまない、辛いことを思いださせてしまって。」

謝られてしまった。いいのに。いつか話さなければいけないのだから。

『いいんですよ。辛い事は早いうちに済ませてしまった方がいいので。
続き、話しますね。』

涙声になっていないだろうか。

『その日は学校があったんです。其れで、学校が終わったので家に帰りました。
家に近づくごとに血の匂いがしているのに気がつきました。
他人の気配は無かったので家に駆け込みました。


そしたら…みんな血だらけで…
其れで私は泣きました。もう、どうにもならないんだって。
其れで、確かこんなの夢だって叫んだんです。
そしたら血の匂いもなくって、おかえりって声を掛けられました。
なんで泣いているのか問われました。
其れで夢だったんだなって…
でも、家の造りがこうだったらいいのにって思ってた通りになってて…
その時にこれは私が望んだ世界なんだなって、異能力に気が付いたんです。
其れからは、学校を無断欠席して…多分私は行方不明者になっているんでしょうね。
もう、何も失いたくないから、強くなるために異界を転々として…
其れで最近戻って来たんです、横浜に。
重い話を聞かせてしまってすみません。』

ちゃんと笑えていただろうか。芥川さんの顔、暗くなってしまっている。

芥「いや、そんな事があったんだな…
着いたぞ、ポートマフィアに。取り敢えず首領に会いに行こう。」

気を使わせてしまったでしょうか。話を変えるように着いたことを告げられた。

ところで首領ってどんな人だろう…

芥「首領は此方の部屋にいる。」

芥川さんがノックをした。乾いた音が廊下に響く。

芥「首領、芥川です。入ります。」

中は豪華な部屋だった。ただ、この幼女を追っかけてる中年はなんだ。まさかの首領とか。

？「エリスちゃーん、このフリル付きのドレスを着ておくれー！」

エ？「服は可愛いけどそのリンタロウの必死さがイヤーーッ！」

リ？「そんなぁー」

なんか芥川さん普通にしてるし、え、なんなのこれ。

芥「あの首領、少々ご報告があるのですが…」

首「ああ、済まないね。ところで…其方のお嬢さんは誰だい？」

芥「諸事情により…僕が拾いました。」

あの中年が首領？ちょ、拾った？え、芥川さん？私は何処からツっこめばいいんですか？

その中年、首領(芥川side)→←いざ、ポートマフィアへ(芥川side)

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