9話 ページ10
こんな広くて暗い所を探すってか?
無理でしょ。
あたしがそう思って首を振ろうとすると、尾之上君が「薄気味悪いよ」と言った。
それに大いに賛成する。
美雪「いいじゃない。七不思議に関係する場所に先輩いるかもしれないし」
一「仕方ないな。それじゃあ皆で手分けして探しに行こう」
『え、嘘でしょ!?』
首裏に手を当てながらそう言った金田一君に苦い顔をすると、佐木君がカメラをこっちに向けてアップしてきた。
あたしは『佐木君』と言いながらカメラのレンズを手で覆う。
それから、あたしたちは美雪とあたしと金田一君、そして尾之上君と佐木君と鷹島さんに分かれて先輩を探す事になった。
あたしたちが向かったのは玄関の上にある時計の場所。
美雪「これが、七不思議のひとつの動かない大時計よ」
美雪が時計を見上げてそう言うと、あたしの隣にいた金田一君が後ろを向いた。
美雪「昔ね、この窓から落ちて、死んでしまった子がいるの。それ以来、“何度”修理してもその飛び下りた時刻になると止まってしまうの」
あたしと美雪が後ろを向いた金田一君に続くように後ろを向く。
すると、金田一君は両耳に指を当てて「ああああああ」と声を出した。
あたしたちがその姿をじっと見ていると徐々に声を小さくしていき、あたしたちを見る。
呆れた様なあたしたちの表情に金田一君は「あ」と動きを止めた。
それからあたしたちは他の場所を探しに行くが、先輩の姿は見当たらず。
美雪「本当に先輩、どこ行っちゃったのかしら?」
『さあ』
美雪と一緒に辺りを見回していると、金田一君が「しぃっ!」と言いながらあたしの手を掴み、校舎の壁に隠れた。
慌てて美雪もあたしの隣に来る。
そして小声で金田一君に言った。
美雪「どうしたの?」
一「体育館の入り口に誰かいる」
『え?』
あたしが金田一君の顔をみると、美雪があたしの肩に手を置いた。
美雪「あっ、もしかして…放課後の魔術師?」
その言葉に金田一君と顔を見合わせると、ライトがあたしたちを照らした。
「誰だ!」という声に美雪とあたしは悲鳴をあげて金田一君の後ろに隠れる。
「なんだ、お前たち…」
その声にあたしたちは顔を上げた。
美雪「用務員さん…」
雨宮「何してんだ?お前たち。こんな時間に」
用務員さんの雨宮さんの言葉にあたしたちは小さく頭を下げた。
それからすぐに全員が集められて用務員室に向かう。
111人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さきっち(プロフ) - あさん» そうなんですか! (2019年12月7日 11時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 私は山ちゃんのが一番好きです!マンガ全巻持ってるんですが山ちゃんが一番似てる! (2019年12月7日 0時) (レス) id: 3f8f946044 (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - すみません、いろいろミスして何回も送っちゃいました!申し訳ないです (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
johnny’s_ldh_love(プロフ) - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 7時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
にーにゃ - 突然すみません!名探偵コナンっていつ頃更新しますか? (2019年12月2日 6時) (レス) id: 2e8392d2ac (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さきっち | 作成日時:2019年7月28日 0時