【イナズマイレブン】紺碧のイノセンス III (ページ44)

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141話ページ44

「一から作ろうとしてるから難しいんじゃないかな?俺たちには時間もない。それなら今ある技を改良して、パワーアップさせればいいんだ」

「改良してパワーアップか…一理あるな」

『今ある技…。あっ、ツインブーストはどうかな?』

2人に合わせて座り込んだ一之瀬がそう言うと鬼道が頷く。水城は今の雷門の必殺技を頭の中で出していき、そしてツインブーストを改良するのはどうかと提案した。

『皇帝ペンギン2号もどうかと思ったけど、元々1号の改良だし…。3号を作るのも楽しそうだけど。どちらも発動者の鬼道君、どうでしょう』

「そうだな…。確かに最近の試合でもツインブーストは止められることが多い。まだまだ改良の余地がある。よし、ツインブーストを基盤にしてやるぞ!」

「じゃあ早速特訓だ!」

おー!と3人で拳を高く上げた。天才ゲームメーカー鬼道有人、泡沫の精霊水城一青、フィールドの魔術師一之瀬一哉のコラボである。

「一青、もっと高く跳ぶんだ!」

『一之瀬君、真ん中からずれてるよ!』

「鬼道、コントロールを気にしすぎて威力が落ちてる!」

3人でアドバイスをし合いながら特訓に励む。元は鬼道がボールを空中に打ち上げ、それを一之瀬がヘディングで打ち落とし、それを鬼道がシュートするというものだったツインブースト。

今しているものはそれに水城が加わったことにより3人になったので、鬼道がボールを打ち上げ、それを一之瀬は打ち落とさずにもう一段階上げ、そしてそれを水城がオーバーヘッドキックで打ち落とし鬼道がシュートをするというモーションになった。

『3人技って難しいね』

「ザ･フェニックス…トライペガサスのときも苦戦したなあ…」

人数が増えたことでタイミングを合わせづらくなり、そして各々の動きも難しい。鬼道は最後に威力が格段に上がったボールをきちんとゴールに蹴り込まなければならない。一之瀬は空中の不安定な体勢でボールを高く蹴り上げなければならない。水城は一之瀬よりも高く跳び、こちらも不安定な体勢で高角度のオーバーヘッドキックを成功させなければならない。

「一青、大丈夫か」

『大丈夫だよ、受け身はちゃんとできるから』

各々に必ずクリアしなければいけない課題が大量にある。エイリア学園がいつ攻めてくるか分からないこの緊迫した状況で、どこまで完成させることができるだろうか。