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126話 ページ41

灰崎side

間に会え間に会え間に会え!

Aが城田茜を殺す前に。

人殺しなんてさせない。

恨んでいるからといって仇を討ちたいからと言って、Aの手は汚させない。

必死で走る。隣にも必死に走る真。

間に合うかなんて分からない。でも走るしかない。

城田茜が白石雪さんを殺した場所。

屋上。きっとそこにいるはず。

階段を駆け上がり急いで扉を開いた。

そこには赤司に迫る茶髪の女と



ナイフを振り上げるA。


「っ!」


俺らは走った。さっきより早く。

Aがナイフを振りかざす前に。




「命をもって罪を償え!!!」




Aが叫んだ。

こんな声を聞いたのは初めてだ。

本当に殺したいんだな。

でも、駄目だ。





「やめろーーーーーー!!!」





俺はあの日の白石雪さんと同じように

ナイフを持ったAから

Aを守った。

殺させやしない。殺しなんてさせない。

Aが大好きだから。

幸せになってほしいから。








「……祥吾…どうして…」




Aの振りかざしたナイフは俺の肩に深々と刺さった。

痛い。

だけどAの感じた心の辛さとくらべると屁でもない。



「どうして邪魔したの!?」



再び叫ぶ。目は極限まで開かれている。



「そんなの…お前に殺しなんて…させたくないからだ…」

「…」


それを聞いてAは俯く。


「雪さんはそんなの願っていない」

「!?」


真がAの肩に手を置く。

まだ俯いたままだ。


「…アンタ私を殺そうとしたのね、あん時の仇討ちって訳?」

「…」

「貴女は黙っててください」


赤司が止める。城田茜が刺激すればまた殺そうとするに決まってる。


「私を愛せばこんなことにはならなかった!心を捧げたのにあの子は!!アンタしか見てなかった!!」


城田茜が叫ぶ。


「…っ!心なんてないくせに!!自分の欲望だけで生きるパラフィリアンめ!」


Aが立ち上がり城田茜に近づく。


「もうあの子はいない!いつまで過去に囚われてるの
!?いい加減目を覚ませ!あの子はもう死んだ!」

「黙れ!!お前が!お前らが雪を殺した!!だからお前を殺す!!妹の所に送ってあげるから!!お前にとっては過去かもしれないけれど、私は!」


ポケットから出てきたのは拳銃。

まさか、あれはアレンの…



「永遠にあの子を愛してる!!」

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りんや(プロフ) - †閃光の舞姫† さん» コメントありがとうございます!そうなんですか!?パラフィリアはホントに良いですよ〜^^応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年10月3日 0時) (レス) id: 683cd6e004 (このIDを非表示/違反報告)
†閃光の舞姫† - これ読んでパラフィリア気になって調べちゃいました!パラフィリアって奥が深いですね〜!更新、楽しみにしてます!ガンバです! (2017年10月3日 0時) (レス) id: 47c9036a7f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんや | 作成日時:2017年8月8日 20時

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