101話 ページ15
「ふふっ、雪はやっぱり泣き虫ね」
そう言って涙を指で拭ってくれた。
「貴女はもう私達の家族よ」
家族。こんなに素敵な人達の家族になってもいいのだろうか?
「そうよ、いつでもお家にいらっしゃい」
「そうだよ、いくらでも泊まっていきなさい」
ああ、神様
私は命に変えてでもこの3人
いや、この館にいる方達をお守りしてください。
私はどうなってもいいから。
どうか、幸せに暮らしてほしいから。
.
「こっちの2人は?」
「ああ、こっちは近所に住んでる幼なじみの灰崎祥吾、こっちはいとこの花宮真って言うの」
写真の中の2人はAちゃんを大切にしているのが分かる。
だってAちゃん、2人の間で幸せそうに笑ってるんだもん。
「こっちの写真は同じバスケ部の虹村修造って言うの、一番仲良くなれたから写真撮ってもらったの」
隣のクラスの子なのか。
仲良さそうに体育館で撮ってもらったのであろうピースの写真。
「今日撮った写真も飾らないとね!」
私もこの中に入れるんだ。嬉しいな。
「ふふっ」
「どうしたの?」
「私こうやって、誰かと夜遅くまでお話してみたかったの」
遊園地で撮ったプリクラを見ながらニコニコしていた。
「誰かじゃなくて、雪だから楽しいんだろうな」
「…私もAちゃんだから楽しいよ」
「やっぱり運命だったのよ、この出会い!」
運命。そうにしか思えない。
だってクラスも部活も生き方、環境も違う。
それなのに私とAちゃんは出会えた。
こんなに幸せなことはない。
「雪、大好きよ」
その笑顔は
今までで見た中で一番綺麗な笑顔だった。
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りんや(プロフ) - †閃光の舞姫† さん» コメントありがとうございます!そうなんですか!?パラフィリアはホントに良いですよ〜^^応援ありがとうございます!頑張ります! (2017年10月3日 0時) (レス) id: 683cd6e004 (このIDを非表示/違反報告)
†閃光の舞姫† - これ読んでパラフィリア気になって調べちゃいました!パラフィリアって奥が深いですね〜!更新、楽しみにしてます!ガンバです! (2017年10月3日 0時) (レス) id: 47c9036a7f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんや | 作成日時:2017年8月8日 20時