アナタに最高のHappyendを【黒バス】

相棒達 ページ43

眠り姫のように永遠に眠り続ける君が好きだ。

静かに目を閉じて、浅い呼吸を繰り返す君。

いつかその呼吸がなくなってしまうんだろう。

王子様のキスで目が覚めるのならば、

俺は永遠にすることは無い。

だって眠っている君が大好きなんだから。





.




そのスラリとして白くて上品な脚が好きだ。

一目見た瞬間から虜になってしまった。

その脚で俺を惑わせて、俺を可愛がってくれた。

だけど、俺は君のことは好きではないんだ。

君の『脚』が好きなんだ。

君は必要ない。バイバイ、名前も知らない君。



．



君のその崩れた身体が好きだ。

事故で君の脚はおかしな方向を向いてしまった。

でも、その方が可愛いよ。綺麗だよ。

可笑しい？それは褒め言葉だ。

どんな君だって俺は愛しているよ。

心臓が止まった君の方が美しい。




.



目隠しをしている君が好きだ。

君が見ているのは真っ暗な闇。

その中で俺を探す君が可愛いらしい。

俺を必要としてくれる、俺を探してくれる。

そんな君に恋をした俺は

目隠しではなく、本当に目隠しをした。

君は俺を永遠に探せばいいのだから。




.



1人トイレで嘔吐している君が好きだ。

一度君の体内に取り込んだ食べ物が俺へのプレゼント。

袋に入れて常に持ち歩く。

君の一部のように大切に。

嘔吐している君が好きだから、嘔吐しないと意味がない。

拳を喉に差し込んで無理やり出させて俺のモノ。

ありがとう、俺にこんな嬉しいプレゼントをくれるなんて。




．



ふわりと香る艶がある君の髪の毛が好きだ。

毎日整えられている綺麗な髪から抜け落ちた

何本もの髪を俺は集めている。

今日で1万本集まった。

だけど足りない。だから。

明日は鋏を持っていこう。

まだ足りない。もっと。

87話→←86話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す