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85話 ページ41

桃井side

「僕に会いたかったって、正直に言ってしまっていいんですよ」


目の前で赤司くんがA先輩を壁ドンして言った。

それで愛してるつもりなの?私の方が先輩を愛してる。

殺したい。久しぶりに皆に会った。

変わってない。


「どうして急にいなくなったんですか?これ以上僕を心配させないでください」


A先輩は何も答えない。綺麗な顔で見つめているだけ。


「赤司くんそろそろ離れてくんない?先輩だって嫌がってんじゃん」

「そーっすよ!近すぎるっす」


隣にいるきーちゃんも叫ぶ。

久しぶりに聞いた声はやっぱりうるさい。


「あの日、貴方はアリスちゃんとアレンくんを…」

「ああ、あの2人ですか、あの子達は確実に僕の一部になりましたよ、あとその前の転校生も、全部」

「そう…」


声を聞けたと思うと他の人の話。

もう死んじゃった人の話。

やっぱり死んで当然だった。

あの日、眠っていたアリスちゃんを鏡だらけの部屋に運んだのは私達。

アレンくんをあの部屋に呼んだのも私達。

城田芽亜里の声を変声期で伝えたのも私達。

頭部を切断し目玉を抉ったのも私達。

身体は…アイツが消し去った。気持ち悪い。


「先輩…」


私は先輩に抱きついた。

私より背が高いため顔を見るには上を見る必要がある。

その顔は私が大好きな顔。

私をゴミのように見る光のない目。

ゾクゾクする。またこの目を見れるなんて。

嬉しい、嬉しい、嬉しい!

私が先輩に抱きついた時は必ずこの目をする。


「Aから離れろこのクズ女」


私の首にひやりと冷たいものが触れた。
ナイフだ。


「こんなことして私が怖がるとでも?」



先輩から離れ、テツくんの隣に戻る。



「祥吾!A!」


偽物さんの後ろから声が聞こえた。

この声は霧崎第一の監督兼主将をやっているという花宮真。




「大丈夫か?」

「ああ」


この人はA先輩のいとこだという。

また邪魔する奴が現れた。

どうして私と先輩の邪魔をするの?


「行くぞ」


そうやって3人は体育館に戻ろうとした。

そうはさせない。

私はこの2年間先輩の事を調べあげた。

そしてやっと先輩がなぜ転校生を殺したかったのかも分かった。

私は知っている。

先輩の秘密を。

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雪乃 - あの私は小説を書いた事がないので偉そうに感じるかもしれませんがこれはキャラヘイトだと思いますそれにこれにはグロテスクな表現が含まれています、なのでこの作品にはパスワードを掛けて閲覧制限をするべきだと思います (2017年12月25日 13時) (レス) id: 0da61e2d86 (このIDを非表示/違反報告)
白黒星(プロフ) - すみません、やっぱり見たくないです (2017年8月2日 18時) (携帯から) (レス) id: c9828dface (このIDを非表示/違反報告)
白黒星(プロフ) - みたいです (2017年8月2日 18時) (携帯から) (レス) id: c9828dface (このIDを非表示/違反報告)
ハートの時計(プロフ) - 見てみたいです (2017年8月2日 5時) (レス) id: def9e50cf5 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - りんやさん» いえいえ!喜んでもらえて光栄です(*^-^*)りんやさんの小説にいつも元気もらってます!両方とも全然大丈夫です!! (2017年7月21日 18時) (レス) id: 206703b95c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんや | 作成日時:2017年6月15日 21時

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