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47話 ページ49

「え〜、これだとすぐ終わってつまんないっすよ!」


そんな話をしながら私たちは私たちの住む場所へと向かった。




城田side


「…んっ…」


目が覚めると真っ白な天井。

角にはカメラが。

蛍光灯が眩しい。


「…ここは?」


ダルイ身体をゆっくりと起こし周りを見回す。

見たこともない場所。

芽亜里のいるベッドとサイドテーブル以外は何も置いていない殺風景な白い部屋。

自分の服を見てみると白のワンピースを着ていた。


誰かが意識の無いうちに芽亜里の服を脱がしたことに吐き気がした。

気持ち悪い。

そういえばあの時黄瀬くんは芽亜里に何を飲ませたの?

睡眠薬…?


「目が覚めたかしら…?」


突然扉が開き肩がビクッと震えた。


「…先輩!」


部屋のドアを開けたのは真っ黒なロングワンピを着た藍内先輩だった。

お盆を持ってこちらに歩いてきた。

お盆の上にはブルーベリーのようなものが乗ったケーキと紅茶。

すごく安心した。それと同時にどうしてここにいるのか疑問が生じた。


「大丈夫?」

「大丈夫です…けど、ここはどこなんですか?」

「ここは病院よ」

「病院…?」


病院にこんな部屋があるのかしら?

でも先輩が言うのならばそうなんだろう。


「はい、お腹空いたでしょ?どうぞ」


先輩はサイドテーブルにお盆を置くとベッドの上に座った。

言われてみるとお腹がすいた気がする。

芽亜里はいつから眠っていたのだろうか。


「あ、ありがとうございます…美味しそうですね…!」


ブルーベリーのようなものの乗ったケーキに手を伸ばした。


「芽亜里ちゃん、一つ聞きたいことがあるんだ」


手がケーキにつく前に先輩が背中を向けて呟く。


「どうしたんですか?」


いつもと違う雰囲気に少し戸惑った。

なんだろうか?


「芽亜里ちゃん、お姉様は元気?」

「え…?」


お姉ちゃん…?


「え、あ、元気だと思います…よ?お姉ちゃんがどうかしたんですか?」

「ううん、ちょっと気になっちゃって」

「でも、一緒には住んでないので分かりません…親が離婚して、お姉ちゃんはパパの方に付いていきました」

「…そう、今、どこに住んでらっしゃるの?」

「芽亜里も知らないんです…お姉ちゃんからなんの連絡もないし…まず離婚した理由も分からないんです…あんなに仲良かったのに…」


どうして先輩は芽亜里にお姉ちゃんがいることを知っていたのだろうか。

疑問だらけだ。

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りんや(プロフ) - ハートの時計さん» コメントありがとうございます^^*では、続編公開しますね! (2017年6月15日 21時) (レス) id: 683cd6e004 (このIDを非表示/違反報告)
ハートの時計(プロフ) - 続編楽しみです! 頑張ってください!!! (2017年6月14日 22時) (レス) id: def9e50cf5 (このIDを非表示/違反報告)
satsuki(プロフ) - ハートの時計さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです! (2016年7月25日 19時) (レス) id: 0f8f4aa8b5 (このIDを非表示/違反報告)
ハートの時計(プロフ) - 面白いです! 続きが楽しみです (2016年7月24日 19時) (レス) id: 2c10ee03cd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りんや | 作成日時:2016年5月24日 20時

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