【黒子のバスケ】キセキ以上の男装少女

第26Q:ん〜、別に平気〜 ページ28

結局一睡もできなかった私は、
空が白み始めた頃、部屋を出た。


一睡もできなかったせいか、頭が重い。


砂浜で30分程走り込んだ後、
空を見上げると、もう明るくなってきていた。


宿に戻ろうと一歩踏み出した瞬間、目眩が襲った。


…ヤバ…誰か…！

傾く体を誰かが支えてくれた。


「…すいませ…ん」

誰かは分からないけど、支えてくれて凄く助かった。

数分もすると、めまいは引いて行った。


「…支えてもらって、すいません」

「ん〜、別に平気〜」


何かこの人、敦に声が似てるな…

顔を上げると、やっぱり、敦だった。


今まで私を片手で支えていたのか、
片手にはお菓子が大量に入った袋をもっていた。

「紫原君と、黒鐘君、ですか？
こんな所でどうかしたんですか？」

「あ、黒ちん」

敦の言葉に横を向くと、
汗をかいた黒子さんが不思議そうに私達を見ていた。

「あの、何か？」

「いえ、別に」

しばしの沈黙。

き、気まずい！

「あ、あの、黒子さんは走り込みでもしてたんですかっ？」

「あ、はい」

「黒ちん偉〜い」

「そういうあなたは、またお菓子買ったんですね。
しかも、こんな大量に…」

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