【文スト】ジ殺愛好家の弟は。２【太宰治】

６３話 ページ31

　
『・・・』

　
　
嫌々ながら、中也の歌をバックミュージックにして携帯を触る。
　
まるで「僕は関係ありません」とでも云うかのように


　
　
すると、先刻(さっき)
誰かが注文していたであろう料理を持った店員が部屋へ入って来た。
　
　
聞えもしない。だけどだからってノックの１つもしないのはどうかと思うが・・・
　

　
「失礼します！
ご注文のお品物をお持ち致しまし……た・・・って
　

え”！？Aさん！！？？」

　


『は？』

　
　

突如僕の偽名を叫んだ店員。
　
失礼な人だ
　

この部屋の人の視線が全員僕に向いた
　
　


「A、知り合い？」

「え、手前が…？と、友達かッ！？」

「女狐が・・・僕(やつがれ)が敬愛する方の名をそのようにお呼びするとは…！！
許せんッ！！！」
　
　

「おおおおッ、落ち着いてください芥川の兄貴！
(でもマジかー…小野さんも彼女？とか居るんだ・・・)」

　
　
「太宰弟に女性の知り合い・・・そういう所は似ているのだな」
　
「凄い…しかも下の名前で呼んでましたよ・・・」
　
「お、恐ろしい…！！
僕なんて女性の知り合い何て探偵社の皆さんぐらいですよ…」
　
　

　
　
　

　
『・・・あぁ、ごめん。君名前は？
僕の頭では君は“ウザくて面倒な奴”としか記憶してないんだよね
　
まぁ、名前何て聴いても意味ないけど』
　
　
「え！？Aさん酷い！
もう〜…凪咲ですよぉ〜」
　
　
　
チッ

　
　
『…僕とほぼ同じ顔で高身長の奴が居ますけどどうします？
(訳：治やるからさっさと消えろ)』
　

「「「「・・・」」」」←伝えたいことに気づいてるマフィア陣＋太宰治
　
　
「「「・・・」」」←よく判らんけど一応黙っておこうという探偵社社員

　
　
　
「えぇ〜、私はAさんがいい〜♡」

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