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#2‐1 ページ5

 

様々な魚や生物を堪能した3人は
グッズ販売コーナーに仲良く並んでいた。
 
 

 

「どれがいい?」



凛がAに問う。

目の前にはぬいぐるみや小物などの商品が並んでいた。
 


もう少し出入口の方へ戻れば
お菓子やお茶などの飲食部が売っているが

3人の趣味からして
…いや、凛とA最優先の冴からすれば愚問であろう。

 
 




「いるか、カワイイ」

「ヒトデもあるよ!お星さま!」

「シャチ…」



それぞれ手に取るも、冴と凛は商品を棚に戻した。





 

「どうしたの?」


Aは不思議そうな顔をする。

すると、糸師兄弟は顔を見合わせて頷き
Aの手を引きながら歩き出した。


既にAの持っていたぬいぐるみは
冴の手で棚に戻っている。


 
 
 


 
 


「あれ」




凛が指さしたのは、少し高い所に釣ってある
青と半透明の鈴が特徴のキーホルダー。


紐の色が幾つかあって、涼しげ且つ
魚要素も入っているから水族館にはぴったりだ。


 




 



「おそろい?」


Aが訊くと、冴が頷く。



 

「どれがいい?」

 



身長差で冴と凛は自分で取れるがAは届かない事を察知した冴が、
質問しながら自然にAを抱き上げる。

 


「!僕みずいろがいい!」



水色の紐のを取ったA。



「凛と冴は?」



「俺はAと一緒がいい!」


「えっ…でもそれだと
どっちのなのか分かんないよ」



「えー…じゃあ、俺は青!A取って!」


「いいよー」


 




ほわほわとした会話をする2人に冴は思わず微笑む。

そして冴は白を選び、親を呼んでレジへ持っていく。




レジの店員から
「可愛い妹ちゃんと頑張ってお世話する2人のお兄ちゃん」

__と思われていたことは、誰も知らない。

 






そして余談ではあるが、
今もなおこの時買った鈴のキーホルダーは

3人それぞれ大切にしまっている。

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作者名:響輝 | 作成日時:2023年1月12日 22時

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