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第二審 ページ3

カ「ン〜。

どうにか聖沢被告は死刑を免れそうだ!」


こつんこつん、と三人分の革靴の音。

一度歩きながら伸びをすると、カラ松先生は私ににっこりと微笑みかけた。


一「最後に検察側に俺が叩きつけてきた資料が、ほぼ決定打だよね……。

まぁ、情報収集については長けてますから……。」


「ひひっ」と牙を見せて笑うのは一松先生。

『お二人とも、流石でした!』と言いながら、二人の手から資料を預かった。


二人のことを知ったのは、私が法学生だったころ見た裁判がきっかけだ。

圧倒的な強さの2人に魅了され、思わず傍聴席から身を乗り出すような形になった。

その様子が彼らにも伝わったのだろう。

去り際に、カラ松先生は私に向かって左手でピストルを作り、「BANG!」とファンサをしてくれたのである。

一松先生も、小さく会釈してくれたし。

それがあまりにも嬉しくて嬉しくて、憲法を1から見直し司法試験を受け見事合格。

新米弁護士としての職場は勿論松野事務所に。

まぁ、とにかく前置きが長くなったけれど、私はその時から彼らのファンなのだ。


『カラ松先生、これからの予定はどうなさいますか?

一度事務所に戻って、書類整理ですか?』


小走りで先生を追いながらそう尋ねると、先生はその場にぴたりと止まった。


カ「そうだな……。

嗚呼、そうだHoney、腹が減っただろう?

どうだ、これからランチでも。」

『あ、えっと、今金欠でして……』


苦笑すると、先生は眉を下げて、


カ「気にする必要はないさ。

誘った手前、男が出すのは当然だろう?

新しく近くに出来たイタリアンがあるんだ、そこに行こう。」

『あ、ありがとうございます!』

一「カラ松兄さん、ごちになりまーす」

カ「待て一松。

俺は二人分奢るとは言ってないぞ!?」


慌てて財布内を確認するカラ松先生に、一松先生はべっ、と舌を出して。

「好きなだけ食べたらいいよ」と、今度は柔らかく笑った。

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サクラ - 更新楽しみに待ってます! (2017年7月8日 8時) (レス) id: 82bd22f655 (このIDを非表示/違反報告)
「Six☆pino」黒兎(プロフ) - Hollyさん» ありがとうございます! (2017年6月12日 18時) (レス) id: 2172f3f018 (このIDを非表示/違反報告)
Holly(プロフ) - 2票入りました〜! (2017年6月12日 17時) (レス) id: 12277f2601 (このIDを非表示/違反報告)
「Six☆pino」黒兎(プロフ) - ゆっくりまる松さん» ホントに素敵ですよね、弁護士!新作魔の私を、また騒がせやがりましたからねwwはい、今度こそ消さないように←頑張ります! (2017年6月12日 0時) (レス) id: 2172f3f018 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくりまる松(プロフ) - 弁護士……なんてステキな響きw弁護士松の弁護これからも楽しみにしてます!更新頑張ってください! (2017年6月12日 0時) (レス) id: 7c2c31c663 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒兎 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/satisfy15/  
作成日時:2017年6月11日 23時

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