第四十八章 ページ8
一松side
ゆっくりと玄関を開ける。
それはもう音を立てないように必死に。
一「あいつらに見つかったら面倒だし……。」
お「……だーれが面倒なのかなぁ、一松くぅん?」
一「……あ。」
玄関前に仁王立ちするおそ松兄さん。
Uターンしようとすると、「はーい、お兄さん無駄な抵抗は止めようね〜」と両腕をがっちりとホールドされてしまった。
その相手もまた悪く、クソ松と十四松という。
一「……後何その恰好。
……パチ警のつもりなら誤解ですけど。」
皆が例のパチンコ警察の格好をして、俺を取り囲む。
恐怖でしかない。
ト「そんなわけないでしょ、一松兄さん。
でもまぁ、あの時の僕の気持ちが痛いほどわかるでしょ?」
チ「ごめんね、一松。
でもこれは犯罪に値する行為だから。」
一「え。」
俺が何をしたと。
カ「ふふーん、brother?
これはパチンコ警察ならぬ非童貞狩りのcostumeだz」
一「うるせぇ、クソ松。
童貞の僻みより100倍女々しく聞こえんだよ、お前のは。」
お「それでは一松くん。
こっちの部屋に来てもらおうか。」
どこから持ち出してきたの、と言いたくなるようなリアルな手錠を、にこやかに微笑むおそ松兄さんによって両手に嵌められ、俺は部屋へと連行された。
……終わった。
――
ことん、と目の前に置かれたカツ丼。
部屋のシャッターは降ろされ、目の前にはおそ松兄さん。
後ろには4人の兄弟たちがこちらを見ている。
お「さぁ、どこから話してもらおうか。」
一「……なにこの場面設定。」
お「それじゃあねぇ……。」
一「聞けよ。」
俺の話に耳を傾けるそぶりも無く、おそ松兄さんはとん、と軽く机を叩いた。
お「あのさぁ、自分がとんでもないことやらかしてるって分かってる?」
一「……え。」
お「幾ら彼女といえど泊まって帰ってくる!
連絡はLINE!!
しかもその調子だと童貞卒業してきたんだろ!?」
一「ま、まぁ……。」
お「よし、お前処刑決定。
お前たち連れてけ。」
一「はぁ!?」
また俺をどこかに連れて行こうとするので、俺は柄にもなく声を荒げる。
一「何その処刑って!
言葉の響きが本気すぎて怖いんだけど!」
お「本気だけど?
見苦しいよ、一松くぅん?」
一「はぁ!?
止めろ、連れてくなあああぁぁぁ!!」
その後、俺の叫びを聞きつけた母さんのおかげで俺は救出され、5人の悪魔は「孫が見れるかもしれないのに何余計なことをしてるの!」と鉄槌を喰らっていた。
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全松girl(プロフ) - 黒兎さん» いえいえ^^これからも、頑張ってください! (2017年3月26日 18時) (レス) id: ee29ea7491 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎(プロフ) - 全松girlさん» 置いた後です!ありがとうございます〜 (2017年3月26日 14時) (レス) id: ae3fbfbaa1 (このIDを非表示/違反報告)
全松girl(プロフ) - 第七十二章の、「携帯を老いた」ではなく、「携帯を置いた」じゃないでしょうか?失礼でしたら、ごめんなさい。 (2017年3月26日 13時) (レス) id: ee29ea7491 (このIDを非表示/違反報告)
黒兎(プロフ) - 夜久夜恵・聡恵…執事か兄貴…低浮上?ゴメンなさいさん» そうか……、糖度甘めにした覚えはないんだが…… (2017年2月27日 21時) (レス) id: 2172f3f018 (このIDを非表示/違反報告)
夜久夜恵・聡恵…執事か兄貴…低浮上?ゴメンなさい(プロフ) - 黒兎さん» …てか、番外編あんまぁい!!!!((鼻血 (2017年2月15日 15時) (レス) id: c3e219345d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/
作成日時:2017年1月15日 18時