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次の日。
教卓の周りで、先生がみんなと談笑している。
一昨日まででは考えられない光景だ。
なんだか悔しくて、私も輪に加わってパソコンを覗き見る。
赤いスーツを纏ったヒーローが、剣を振るって敵と戦っていた。
堀部さんはガルムフェニックスというヒーローについて熱く語っている。
「あれなんだっけ、その主人公の決め台詞って、なんだっけ」
首を傾げる堀部さん。
先生は「そろそろ席に着こうか」とみんなを促した。
起立、礼、着席。
すんなりとみんながその動作を終える。
初日みたいに先生がリモコンで脅す必要もない。
みんなが席に座るのを確認すると、先生はスマホを取り出しみんなに画面を見せた。
マインドボイスの画面。
《先生に騙されたw》
そのメッセージに、ダンボールに入った、作り物の手足の画像が付いている。
「今朝、これをSNSに投稿したのは誰だ？」
先生の剣を含んだ声に、教室中にぴりぴりと緊張した空気が流れる。
「…結城」
先生はタン、とスマホを机に叩きつけるように置いた。
振り返れば、結城さんが小さく手を挙げている。
「指示を出すまではSNSに投稿するなと言ったはずだ」
「でもすっごいフォロワー増えまし」
「そういう問題じゃない」
ぴしゃりと被せるように言う先生。
結城さんは不服そうな顔をしながらも「すみません」と謝った。
先生は眼鏡を外した。
…どうして外したんだろう。
先生はにっと口角を上げた。
「さぁ盛り上がっていこうかー！」
明る過ぎる声に、ちょっと不安になった。
2日目、まだ私達が人質だった頃のテンションと、よく似ていたから。
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理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！応援してます！！ (2022年8月16日 0時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
7star(プロフ) - 初めまして！読み進めるほどドキドキして胸がギュッと締め付けられます。作者様のペースで更新されるのを楽しみに待ってます！ (2020年7月15日 21時) (レス) id: f3e580ba40 (このIDを非表示/違反報告)
まろん(プロフ) - 読んでて切なくてきゅんきゅんしてます！何度も何度も読み返してます！更新楽しみにしています！頑張って下さい、応援しています！ (2019年6月2日 14時) (レス) id: 2af5865e58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さな×りお | 作成日時：2019年5月11日 0時
