苦き茶 ページ32
やがて不穏な空気を残したまま、二人の話し合いは終了してしまった。
Aの部屋から出てきた半兵衛に頭を下げる三成は、複雑な表情をする彼に思わず声をかける。
三成「半兵衛様、どうかされましたか？」
半兵衛「ん？…はは、少しA殿を怒らせてしまったようでね」
三成「A様も怒ることがあるのですね」
半兵衛「あの様子じゃ、今年も花見は出席しないだろう」
苦笑する半兵衛。
そんな彼の様子を伺いつつ、三成は「いいえ」と発した。
三成「今年は出席なされると思います」
半兵衛「何故君がそんなことを言える？」
三成「A様より同行の許可を得ましたので」
すると半兵衛は目を見開き、非常に驚いた様子で三成を見ていた。
やはりAが花見に出席するのはそれだけ珍しいことなのだろう。
半兵衛「…無理をしていなければいいんだけど」
僅かに目を伏せ、半兵衛は後ろの障子を振り向いた。
半兵衛「A殿に何かあったら、そのときは頼むよ三成君」
三成「はっ」
半兵衛「それと、春明けには君も戦に出陣してもらう。A殿にも伝えたからそのつもりで」
三成「承知しました」
三成が再び頭を下げると、半兵衛は踵を返し政務へ戻って行った。
残された三成は、障子の向こう側にいるAの様子が気になりその場で腰を下ろす。
三成「A様、お茶を下げましょうか？」
A「…ええ。お願いします」
弱弱しい返事が返って来た。
部屋に入ると、何も手を付けていない茶が二つ。
正面には、いつものように退屈そうなAが鎮座していた。
A「どうしました？」
中々茶を下げようとしない三成にAが尋ねる。
三成「いえ、てっきりまだ怒っていらっしゃるのかと…」
A「怒る？私は怒った覚えなどありませんよ」
微笑むAの表情に、三成は若干の違和感を覚えた。
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わんこ大暴走 - 三楓さん» よろしくお願いします！ (2017年11月27日 16時) (
レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - わんこ大暴走さん» コメントありがとうございます(*´∀｀*)小説の方、是非拝見させて頂きますね。友達ですか！私でよければどうぞよろしくお願いします！ (2017年11月26日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ大暴走 - あと、よろしければ、お友達になっていただけませんか？ (2017年11月26日 2時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
わんこ大暴走 - わぁ！すごいです！ボクもBASARAの作品書いてます！読んでみてください！ (2017年11月26日 2時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：三楓 | 作成日時：2017年10月30日 12時
