疑問 ページ21
師走の中旬。
時の流れとは早いもので、寒さも一段と厳しくなってきた。
しかし流石にまだ雪が積もることはなく、午前中に降っては霜だけを作って地面にじんわりと消えていった。
三成「おい」
本日も護衛の為にAの部屋に向かう途中、三成はすれ違った助に声をかけた。
助「はい、なんでしょうか?」
三成「確か貴様だったな。A様に妙な事を吹き込んだのは」
助「え?何のことですか?」
知らないうちに何かよからぬ事をしてしまったのかと、助は手に冷や汗をかいた。
三成「桜の木の下には死体がある…とA様に吹き込んだのか」
助「あぁ、その話なら以前南蛮の商人が来た時にしたような…」
三成「A様は怪談類の話があまり得意ではない。今後そのような事は控えろ」
助「A様がそう仰ったのですか?」
何故か助はそう尋ねた。
別に三成を疑っているというわけではなく、どうやら反射的に尋ねているようだ。
三成「当然だ。そのお陰でA様は桜が嫌いになったと言っておられた」
助「変ですね。A様はそういった類のものは大丈夫な御方なのですが…」
三成「何?」
三成はピクリと眉を動かした。
助「以前、豊臣に間者が入り込んだのは覚えていますか?今年に入って処刑された者です」
三成「ああ」
それは、三成がAの護衛を任される数か月前のこと。
その日は蝉の鳴き声が聞こえ始めた初夏の出来事だった。
豊臣と対立する大名の間者が屋敷に入り込み、豊臣にとって大事な情報を間者は手に入れてしまった。
そうなれば、処刑は当然のことだったと言えよう。
助「処刑の日、A様と俺もその場に居合わせておりました。情けながら俺は、首を刎ねられるところで目を逸らしてしまいましたが…隣にいたA様は、斬られるその瞬間も目を逸らさず見ていたのです」
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わんこ大暴走 - 三楓さん» よろしくお願いします! (2017年11月27日 16時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
三楓(プロフ) - わんこ大暴走さん» コメントありがとうございます(*´∀`*)小説の方、是非拝見させて頂きますね。友達ですか!私でよければどうぞよろしくお願いします! (2017年11月26日 22時) (レス) id: ed4329dbeb (このIDを非表示/違反報告)
わんこ大暴走 - あと、よろしければ、お友達になっていただけませんか? (2017年11月26日 2時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
わんこ大暴走 - わぁ!すごいです!ボクもBASARAの作品書いてます!読んでみてください! (2017年11月26日 2時) (レス) id: 6622ba9bfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:三楓 | 作成日時:2017年10月30日 12時