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目が覚めた時手は後ろに縛られ口も何か布のような物で塞がれていた。
(薄暗い…倉庫か何かか…?)
「花○…」
「………」
俺の名を呼ぶ声がしたと思うとぞろぞろと10人前後の人間が俺を取り囲んでいた。
「俺はお前を…、お前等を許さない…!!!!」
「お前等のせいで俺は…二度とバスケができなくなっちまったんだ…!!」
ああ、はいはい。知るかそんな事。目に涙をためて叫ぶそいつをただじっと見る。その視線がお気に召さなかったらしく、さらに感情を昂ぶらせている。
「っ、こんな時まで俺達を見下すのかよ!!!!」
振り下ろされた何か固いものが腹部あたる。こんな真似でもしねえとお前等はなにもできねえのか。馬鹿馬鹿しい。好きなだけやれよ。お前等下等な人間はそれで満足なんだろう。
こんな形でしか強くなれないんだろう、哀れな奴らだ、と全身を蝕む痛みとは裏腹に脳だけはやけに冷静だった。反省しているからではない。負い目を感じているからでもない。
ーーーただただ哀れだと。
そしてお前達が日の目を見れなくなる最初の日をいつにしてやろうかと、キリキリと軋む思考回路の中を巡らせていた。
.
.
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「おい、…」
「コイツ死んで……?」
遠くの方でかすかにそんな声がした。下品な笑い声も去り、痛みだけが身体を支配する。この痛みがこんな奴らからではなく、アイツからだったら。アイツはどんなやり方で他人を陥れ、苦しめ、服従させるのだろうか。
「っ、はは…」
こんな惨めな想像、する予定は組み込まれていなかったはずなのにな。
.
.
.
「花宮」
どこか聞き覚えのある、特徴的な声が
耳に。
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sugar(プロフ) - フラグ関係とかありましたが、がんばってください (2015年9月6日 18時) (レス) id: e1c2c48866 (このIDを非表示/違反報告)
sugar(プロフ) - 健全だなぁ。 (2015年9月5日 20時) (レス) id: 1f5a39de0d (このIDを非表示/違反報告)
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