【あんスタ】すいません、メイト行くので休みます。【悪女】

「三十三日」　メイトに行ってきます。 ページ34

石「あんたあのKnightsを味方につけて何なの？私が愛されなきゃならないの！すべてを手に入れて完璧にしなくちゃいけないの！分かる？私なの、この世界のシナリオを書くのは私！あんたはただのモブでいればよかったのに、なんでそんなしぶといわけ？雑草のごとく、ただただ邪魔なだけのあんたが！」

小「…っ」

振り回され続けるカッター。

顔、腕、腹部、脚、いたるところに傷ができる。

泣きたくてもなくことを許されない。

小「やめて、やめて…！」

少しは苦しいのが楽になるかと思ってこうやって声を出した。

きっと石井さんには届かない。

狂い笑う声だけが響いた。

どのくらい経っただろうか。

ようやく石井さんが手を止めた。

ああ、綺麗な草花が血にまみれる。

石「じゃ、いい加減懲りて消えなよ。次は折るから♪」

立ち去った石井さんを見る。

そう言われた私はポケットから包帯を取り出した。

あと小さなハサミを取り出した。

テープは使いまわし。

包帯を一度全部取る。

石井さんが優しい人だってわかる。

だってすべての傷が浅くてすぐ治るものばかりだから。

包帯を巻きなおして顔にできた傷に絆創膏を張った。

私のポケット、救急箱だなぁ

乾いた笑いが口から出てくる。

下を向いて、座り込んだ。

やっと泣けた。

小「ぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ！」

これはいったい誰に届くのだろうか。

もう、いやだ、こんなところ。

息苦しくてたまらない。

こんなところから逃げ出したい。

泣いた。

体中の水分がなくなるんじゃないかというほど。

でも私は待っている人たちの声を思い出した。

ゆっくり、泣きながらそっちに向かった。

迷子になった幼児のように。

ただひたすらに泣いた。

これは届くのだろうか。

この苦しみは届くのだろうか。

メイトの空気が懐かしくなった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿そうだ、メイトに行こう。

泣くのをいい加減我慢して、セナたちの前に立って、息を吸った。

笑顔もつくった。

「三十四日」　「メイトに行ってきます。」なんて言わせない。→←「三十二日」　メイトに行ってきます。

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