【鬼灯の冷徹】白澤様より一枚上手な女性がいるようで

２．訪問者 ページ2

「じゃ、僕は買い物に行ってくるね、彼女の帰宅祝いだ」

「あ、行ってらっしゃい」

「店はもう閉めてていいよー」


かなりルンルンした様子で手を振りながら歩いていく白澤様。
“その人”が帰ってくるのが、よっぽど嬉しいらしい。

それにしても、白澤様より上手ってどういう事だ？

店の看板を「営業中」から「準備中」に変えながら考える。
あのスケコマシより凄い人。リリスさんみたいな人かな・・・？

そんな事を思いながら出していた薬草を片付けていた、その時だった。


カランカラン___

「・・・」

1人の女性が店を訪ねてきた。
第一印象は、綺麗な人。リリスさんとか、妲己さんとか、お香さんとかとは違って、
清楚な感じの人。まさに大和撫子という言葉がピッタリ似合うような女性。

「・・・あら？貴方はここの従業員？」

低くも高くもない、落ち着いた透き通った声。

「は、はい。1ヶ月前ぐらいから・・・。あの、店は閉めたんですけど・・・」

その人は、ちょっと悩んで、

「ああ、ゴメンね。白澤に用があって・・・今いるかしら？」

白澤様の客。それはつまり、この人もあのスケコマシと遊んだのか。
綺麗な見た目なのもあり、俺は少しばかり残念になった。

「今出掛けてますよ。待ちます？」

「そうさせて頂くわ」

俺が何も言う前に、カウンターの椅子に腰掛ける彼女。

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